白馬五竜・みんなでフォトコンテスト2017「結果発表」
総評
今年も多くの方にご応募いただきましてありがとうございます。
今年の白馬五竜高山植物園は、初夏から秋までシーズンを通して多くのお客様が来られる連休などに限って台風や低気圧の影響を受け、悪天候の日が多く撮影されるお客様も少なかったように感じます。
そのような状況の中、応募作品は晴れた日の風景の作品は少なく、天候を判断して撮影に来られる方や、何度もお越しになられている方の作品が多い傾向でした。
雨天や霧が出ている時など画面内に白が多くなると露出不足となる傾向があります。露出補正を行うなど注意すべきでしょう。
天候の変化によっては思いがけない作品を生むこともあり、撮影地では常によく観察し、その状況を活かして撮影したいものです。
写真家 重金 一正
最優秀賞
児玉 暁子様「まるで絵画のように」
撮影場所:アルプス平 ロックガーデン 撮影日:2017/7/19
[選評]絵画のようでもあり花弁の美しい青色のドレープ感は、封から作品を取り出した瞬間に審査員一同見入りました。作者の撮影時の感動が伝わってきます。花の状態は、撮影がもう一日早ければと思うところはありますが、それを気にさせないほどの美しさです。
特選
浅野 達彦様「秋色ストライプ」
撮影場所:アルプス平 撮影日:2017/10/9
[選評]動きの早い山の雲から五竜岳が姿を見せた瞬間を捉えています。秋色とあって、手前の紅葉を大きく取り入れまとめています。彩度は少し抑えてもよかったと思う。
準特選
小林 郁美様「燃ゆる思ひ」
撮影場所:小遠見までのトレッキングコース途中 撮影日:2017/10/8
[選評]紅葉と作者の思いを重ねた作品。紅葉の色は記憶にある範囲での自然な発色であり好感が持てます。歩を進める先導者と紅葉した木々にかかる霧が先行き感をより強くしています。
特別賞
清水 清一様「蒼天に建つ」
撮影場所:小遠見尾根地蔵ケルン 撮影日:2017/9/30
[選評]地蔵のケルンと快晴の空に太陽というシンプルな構成でありながら思い切った構図に挑戦しています。もう少しケルンに寄って写真機を少し左へ振り、ケルンの右の空間を詰めたほうがまとまったと思います。
特別賞
南山学園写真部(河口航毅)様「くも糸としずく」
撮影場所:白馬五竜高山植物園 撮影日:2017/8/16
[選評]真夏にもかかわらず肌寒い雨の日に撮影した作品。もう少し思い切って寄ってみるか、寄れない場合は右端の細かいボケを少し切るくらいに写真機を左に振ると、より滴の主役感が高まります。