白馬五竜スキー場、雪の状態も、お客様の数も、冬スタッフの人数も、年末となり最高潮を迎えています!
アルプス平ゲレンデとは、夏に植物園となるゲレンデですが、
今日で降雪2メートルを超えました。
そんな中で、エスカルプラザ内にスキー場とは隔離された空間があります。
外はスキー場、しかしここは植物が数多く育つ不思議な空間。
冬の私の仕事である受付業務の指示や段取りを整えつつ、
この場所で積極的に冬の間も植物を育て続けます。
真ん中や奥に並ぶ大きい葉は、全て種から育てた青いケシの苗。
レストラン部門では、毎日のように発泡スチロールのゴミが出るので、
それを育苗箱代わりに利用しています。
水がこぼれず、断熱効果もあるはずで、良い感じです。
メコノプシス・インテグリフォリア。
「青いケシの仲間」で、黄色い花が咲きます。
黄色いケシですが、青いケシの「仲間」ということで。
メコノプシス・ナパレンシス。
こちらも青いケシの仲間ながら、青くはないようで。
背丈は2mくらいにもなるようですが、開花にも長い期間がかかるみたいです。
メコノプシス・ベトニキフォリア。
こちらは正統派「青い」ケシです。
4月に種を播いたものが、半年ちょっとでこれくらいまで育ちました。
これからもまだまだ成長させていきます。
来年には、咲くか・・・? 答えは育て続ければわかるもの。
冬の間も葉の成長が旺盛なのがわかります。
この場所の気温は、
晴れた日は最高25度程度、
雪の降った日はおよそ10度。
ある意味、高山の気温に近い気がします。
ふと、自販機の上を見ると。
場所と日光を、自販機の廃熱を、最大限に回収すべく、
こんなところにも置いています。
こちらは、芽生えたばかりの青いケシ。
10月の終わりに播いた種が芽生え、最初の移植の適期を迎えています。
こちらは青いケシではないですが、このような小部屋に分かれたトレーにピンセットで植えていきます。
青いケシ以外のものも育てています。
芽生える様子や成長の過程がとても面白いものです。
芽生えたら移植し、大きくなったら鉢を大きくし、時期をずらして播いたが新たに芽生え、
その繰り返しです。
季節を狂わせ、操ることを目指すこの場所では、春咲きのリンドウすら咲いています。
日当たりの良い場所、
窓ガラスに近い寒い場所、
自販機の熱で暖かい場所、
暖房を入れてみようかと思っている場所、
様々な条件を読み取りながら、季節と植物のコントロールをどこまで出来るか、
そんなことに挑戦しながら、冬のスキー場で植物を育てています。
ちなみにお客様が覗き込むと、まずカモシカの骨が見えます(笑
この方が、面白いよね。
外から見るとこんな感じです。
光がよく入るということは、外からもよく見えるということです。
スキー場に訪れつつ、覗いてみてください。
平日の日中には大抵ここで作業をしているはずです。
それにしても、冬のスキー場施設でここまでしている場所は無いのではないか!
そんなことをひそかに自慢にしながら、冬の仕事を楽しんでいます。
父親の棚から拝借した一眼レフの新しいレンズを使って、ちょっと違った質感の写真を多めに載せてみました。