植物園内の植物で匂いや花が人気な植物、イブキジャコウソウ。
植物園や社員などの間では、略してジャコウソウと呼ぶことも多いもの。
けれど、「ジャコウソウ」そのものの植物もあり、それなりに見応えがあり、比較の意味もあり植物園に植栽したいところ。
白馬岳登山道の一部で見かけたり、信州大の演習林で見たりしたものの、身近に採集可能な場所は無いものか・・・。
などと思っていたら、テレキャビンの真下で見かけました!
乗っている最中に下を、じぃーーと見ながら花を探していると、ピンクの花が。
遠目にもジャコウソウに間違いない!
ということで、雨の止んだ午後、採集に向かうべく行ってきました。
背丈は数10cm。ピンクの大きな花が鮮やかです。
周りにはたくさんあるのですが、掘り取ろうにもなかなか土が固く綺麗には行きません。
何株か掘り出すのですが、地上部も根も脆く、細かくちぎれていきます・・・。
現在、育苗施設にて根茎を養生中。来年の春あたりに園内に移植できると良いですが。
こちらはキキョウの仲間のソバナ。
園内にも植栽した記録はあるのですが、植える場所が良くなかったのか、今では無くなってしまっています。
それでもテレキャビン下には野生のものが相当数あるものです。
試しにひとつ掘ってみたものの、土が固い以上に根がしっかり食い込んでいるので、掘るのは無理です・・・。
そこで、タネを採るべく、目印にピンクのテープをつけておきました。
花の間は目立つのですが、花がなくなるとヤブの中で探しにくいもの。
これなら目立つので秋でもすぐにわかります。
こういった地道な活動が植物園の展示種数を増やし、かつ地域産の価値ある植物を導入することになっていくことでしょう!