緑の調律日誌

6月11日現在の花

2013/06/11

6月15日(土)の開園を間近に控えた植物園。

どんな花が咲いているか、ご報告を!

広場の近くには、一面のオオバキスミレが咲いています。

この時期だけのオススメの光景です。

園内にはシラネアオイも咲いています。

雪が溶けて、およそ一ヶ月の間に咲き終わる花期の短い植物。

見ごろは、雪溶けの遅い場所で7月上旬まで。

コマクサの花もだいぶ咲いてきました!

花が多いのは7月ですが、咲き始めの6月には綺麗な花が多く、写真撮影にはおすすめです!(7月中旬を過ぎると、枯れた花がついていて、写真の写り方が悪くなるのです・・・花に良いも悪いも無いけれど)

ところで、このコマクサ、撮影前はこうでした。

コマクサと一緒に生える草も適度に取らないと、見た目も成長的にもよろしくないので。

開園してからは、除草作業に追われます。

そして、石の間からは、コマクサの芽ばえが出てきました!

一枚だけの葉っぱは、今年の春にタネから芽生えたばかりのもの。

それと、毎年行っている、長野県のご家族でのコマクサの植栽イベント。

3回連続参加の、ささきしおりさんのコマクサ、きちんと伸びていました!

こちらはチングルマ(左)とチョウノスケソウ(右)

遠目には何となく似ていて、同じような時期に咲きますが、隣に並べると違いがわかるでしょうか?

チョウノスケソウも花が咲くのが早いもので、雪解けの早いところは、既に実が出来始めています。

花だけでなく、こういう形を見るのも、植物を見る楽しみだと思います。

こちらは人気のクロユリ。開園直後くらいが一番の見ごろでしょう!

今年も実は・・・サルに大部分をやられてしまったのですが、それでも多くの花がつぼみをつけています!

ハクサンイチゲ(左)、シナノキンバイ(右)といった、高山植物の代表的な植物も咲いてきています!

例えば白馬岳のお花畑では7月が見ごろの植物ですが、標高が高山より低めの植物園では、一ヶ月早い6月が見ごろになります。

ウルップソウの画像をうpしておきます(笑

こちらも咲き始めています。6月いっぱいが見ごろでしょう!

変なカタチの高山植物、実は結構人気です。

足元に目をこらせばミネズオウなどの小さい花も群れて咲いています。

気づきにくい花ですが、一度気が付くと植物園でも山でも気がつくようになります。

_______________________

こちらはアルプス平自然遊歩道。

雪が残り、ミズバショウの花が見ごろを迎えています!

この花も雪が解けたらすぐに咲くもので、雪が今まさに溶けているところでは、咲き始めているものを見ることが出来ます。

白く細いのがミズバショウ。また、近い仲間の赤い花、ザゼンソウも2つほどあるのに気づきますか?

こちらは地蔵の沼。

水周りにあるでかい葉っぱはミズバショウ。

こちらは早く雪が解けて、ミズバショウの花も終わり、葉っぱがどんどんでかくなっているものです。

このミズバショウにまじって、ニッコウキスゲのつぼみも見られました。

ニッコウキスゲ、黄色いユリですが、7月ごろには一面に咲くことでしょう!

ニッコウキスゲは、他の草より早く新芽を伸ばすもので、この場所の緑色はほとんどがニッコウキスゲ。

7月になると他の草も生え、またニッコウキスゲも一面に咲くものです!

ところで、この場所でザゼンソウが何者かに食べられていました。

多分、カモシカ?

ザゼンソウの赤い部分と葉っぱを食べて。

真ん中のイボイボな花の部分は食べなかったようですが。

そして、あちこちにはタテヤマリンドウが咲いています!

リンドウと言えば秋の花ですが、春には小型のリンドウが咲くものです。

この仲間、似たものにフデリンドウとかあるのですが、

違いは図鑑を見ると、「花の時期に根生葉があるか」とあります。

こういう説明では、『根生葉』て何よ?読み方すらわからない、

となりがちなので、ちょっと解説を。

根生葉(こんせいよう)と読みます。

文字通り、根から生えている葉っぱ。

例えば、売ってる状態のニンジンや大根の葉っぱはこれです。

そして、このタテヤマリンドウは、花の時期に根生葉が枯れずに残っているもの。

確かに茎の根元を見ると大きい葉っぱがあります。

これが無いのがフデリンドウということ。

図鑑を見て、はてな?と思い、

人に聞いたりしつつ、再度自分で発見する。

こういうプロセスを踏むと、草に限らず、色んな知識が身につくものでしょうか。

※ちなみに花のイラストの中に坪井の文字があるような

湿原に咲く花、コバイケイソウもつぼみが見えてきました。

花の多さは年によって違いますが、今年は当たり年でしょうか?

つぼみが伸びたコバイケイソウがあるかと思いきや、雪の下では、小さな芽(真ん中のやつ)。

雪があるところは、こういう光景が見られて面白いものです。

この時期だけの花、ヒメイチゲもあちこちで咲いています。

コイワカガミの花と、モウセンゴケの葉っぱ。

カタクリが咲いていました!

白馬の麓では5月頭、東京とかでは3月に咲く花ですが、それが標高の高い植物園付近では6月に咲くわけです!

フキノトウが伸びていました。

カタクリよりも、こっちの方が季節感が身近でしょうか。

_______________________

皆さま気になる青いケシ。

今年も元気に葉っぱが伸びてきています!

そして、麓で育てた青いケシも咲きました!いい青です。

園内で育つものは、7月が一番の見ごろ。

それでも、季節外れでも見たい方は多いもので、時期をずらした花を植栽したり、展示したりします。

一部の花にはこういう努力も必要よね・・・だって民間企業だもの・・・笑

_____________________

6月15日開園の植物園。

様々な花が咲いています。

この時期は残雪の北アルプスも空気が澄んで綺麗に見られるものです。

是非ともお越下さいませ!