国立科学博物館 筑波実験植物園にて、高山植物の企画展示が開催されています!
「高山植物?かけがえのない高嶺の花たち?」
5月19日(土)?5月27日(日) つくば市の筑波実験植物園で開催中です!
冷房の効いた温室内では、国内外の貴重な高山植物たちを解説パネルと共に見ることが出来ます!
こちらは、絶滅の危機に瀕する日本の高山植物たち。
ハヤチネウスユキソウ。日本の高山植物の中でもエーデルワイスに似ている植物です。
こちらは、春に咲く植物たちをジオラマ風に展示したところ。
岩や野草がうまく組み合わさり、山で植物を見ている気分にさせてくれます!
白馬から持参したキヌガサソウ。涼しい場所でないとうまく育たない植物で、なかなか見かける機会がありません!
体験コーナー。クロユリの匂いを嗅いでみよう!
ユリというと、素敵な匂いがしそうですが・・・実はクロユリ、はっきり言って臭いです。
体験コーナーでは嗅いだり触ったりすることで、植物を五感で覚えることが出来ます!
ヒマラヤの有名な植物、セイタカダイオウ。花のように見える包まれた中には、本当の花があり、寒い高山で温室のようになり、虫が受粉してくれる生態を持った植物です。
ヒマラヤの青いケシも展示されています!
涼しくないと育たない、幻の高山植物です!
背景がヒマラヤの山の写真になっているので、背景をボカして写真を撮ると、まさにヒマラヤの高山帯を訪ねたような写真が撮れるのです!
青いケシの花は開花の寿命が短く、その日に状態の良い花を展示できるようになっています。
一日ごとに違う姿を見せてくれるのも魅力的です!
高山植物としては大きい花ですが、人と一緒に写真を撮ると小さく見えてしまうので、そばに置いてあるパネルと一緒に写真を撮ると、良い記念になりそうです!
今回の展示を企画された、国立科学博物館の高山植物の研究員をされている村井さんによる展示案内も開催されました。
見るだけでもわかりやすい展示になっていますが、日本中、世界中の高山植物を研究されている村井さんの熱のこもった解説を聞くと、より高山植物のことがわかるのです!
写真展示、高山植物展示は会場が分かれています。
緑の綺麗な植物園の解説を聞きながら次の会場へと移動しました。
普段植物園を見ているスタッフだからこそ語れるお話しに、皆さま興味深々でした。
パネル展示の会場です。「高山植物」の文字が目に飛び込んできます。
わかりやすくも、高山植物の真理に触れていく解説パネル。
そのパネルを作成するに至った想いが良く伝わります!
高山植物には、シカの食害に遭うものもありまして・・・そのジオラマが展示されていました。
シラネアオイの花は、スタッフの手作り模型。良く造りこまれています!
難しい内容にも触れていくのに、参加者の皆様、熱心に聞き入られています!
こちらは、絶滅危惧種の高山植物を種から育てている展示(種の採集は、研究目的等でなければ出来ません)。
日本植物園協会や環境省といった組織が高山植物の保全を展開している内容も説明されているのです。
高山植物に関する書籍、の一部です。
実際は膨大な量の資料が存在するのですが、その片鱗を見る事ができます。
そして、これからも未知の知見がまとめられ、語られていくでしょう!
最後は本物の植物を見ながらの解説。
写真、パネルと続きましたが、やはり本物を見ると理解が違います!
ここまで一同に貴重な高山植物の本物を見ることが出来る展示も今までに無かったでしょう!
花の展示だけではなく、高山植物とはどのようなものか、解説と共に見ることが出来るのが、さすが博物館の展示といったところです。
解説が終了し、解散しても、皆さましばらくずっと展示室にいらっしゃいました。
写真を熱心に撮られたり、村井研究員に質問をされたりと、熱心すぎる参加者の皆様でした!
ところで、この企画には白馬五竜高山植物園も、写真、資料、植物でも協力をさせていただいています。
また、今回「白馬の高山植物の保全」ということで、セミナーも開催させていただきました。
白馬とはどんなところか、どんな山や高山植物があるか、どのように植物を守るべきか、お話しさせていただきました。
要予約、30名募集でしたが、当日来られる方も含めて多くの方が来られ、白馬に来られたこともある方も多いようで、私自身も楽しくお話させていただくことが出来ました!
今回の企画展、無料でもらえる冊子があります!
中を読むと、高山植物とは何か、どのような貴重な植物があるか、わかるようになっています!
筑波実験植物園、温室もあり、森もあり、花もあり、様々な場所があります。
ぜひ、高山植物の企画展に行ってみてはいかがでしょうか!
そして、この夏には白馬五竜高山植物にも、ぜひ足をお運びください!