緑の調律日誌

六甲高山植物園にて、特別ガイドをさせていただきました!【8月8日(兵庫県神戸市)】

2021/08/13

みなさんは、高山植物と言うと、どんなイメージを持つでしょうか・・・!?

高山植物と言うと「高嶺の花」とか、「登山って難しそう」とか、そんなイメージがあるかもしれません。

そういう時は、植物園に見に行きましょう!

野生の花はもちろん良いですが、まずは気軽に植物園で出会えたら・・・というわけですね!

全国で高山植物が良く見られる植物園はどこか・・・

●白馬五竜高山植物園
●六甲高山植物園
●白山高山植物園

この3園は、高山植物園として姉妹提携をしています!

高山植物の保全や啓発活動を行ったり、種苗交換や情報のやりとりなどを積極的に行おうと取り組んでいます!

2021年8月8日、開園88周年を迎える六甲高山植物園にお邪魔させていただき、特別園内ガイドをさせていただきました!

六甲高山植物園のホームページより。

オシャレで分かりやすいページには、思わず植物園に行きたくなる多くの情報が掲載されています!

【六甲高山植物園ホームページ】

https://www.rokkosan.com/hana/

六甲高山植物園では、毎月のように様々なイベントが行われていますね!

そして、このように外部から講師を招いて、植物園スタッフのガイドとは違った目線での植物紹介も積極的にされています!

今回、私(白馬五竜高山植物園、坪井勇人)も88周年セレモニーの一環としてお招きいただき、白馬の自然を紹介しつつ、六甲との共通点や違い、植物園として取り組むべき高山植物の保全などについてのお話をさせていただきました。

六甲高山植物園の高山植物が植栽されているロックガーデン。

岩山から川の流れも作られていたり、立派な植栽エリアです!

森の中ではゆったりと出来るスペースが開設されていました!

六甲高山植物園で群生しているキレンゲショウマ。

西日本の山の植物です。白馬には自生しない植物だけに物珍しさを感じてしまいます。

希少な絶滅危惧種ではあるのですが、六甲高山植物園では栽培に積極的に取り組まれているようです!

ちょうど見頃始めの時期でもあり、あちこちに立派な群生が見られました!

こちらは、ヒゴタイ。同じく西日本の絶滅危惧種です。

こういった植物をしっかり育てていくのが、植物園の使命です。

栽培技術を継承し、どのような植物か、広く伝えていく必要がありますね。

今回のガイドは、要予約の定員30名。

満席になってくれました。ありがたい限りですね!

最初にお訊ねしたところ、ほとんどの方がリピーターの方でした。

近隣から通われる方や、ドライブ観光の目的地の一つとして、多くの方に愛されている植物園のようです!

※ガイドをしている私(坪井)が写っている写真は、六甲高山植物園のスタッフの方の提供にて掲載させていただきました

高山植物や、山野草と言われている美しい植物たちは、どういった場所に咲くのか・・・

高山の環境の厳しさなどと合わせて、木陰で説明させていただきました!

皆様、非常に熱心に聞いてくださり、非常に説明のしがいが感じられる参加者の皆様でした!

高山植物のロックガーデンでの解説です。

高山植物は日当たりを好むわけで、強い陽射しの中での解説です!

※皆様は木陰に入っていただきました。

標高865mの植物園であるため、市街地に比べると充分な涼しさが感じられ、植物たちも生き生きと育っています!

私がご案内させていただく時は、登山用のストックをよく使います。

団体のガイドの時、どこを指しているか良くわかるかと思っています。

それにしても皆様、熱心に聞いていただきました。

こういったお客様に、ぜひとも白馬五竜高山植物園にも来ていただきたいですね!

午後からは、88周年セレモニーの記念植樹が行われました!

六甲高山植物園の特別アドバイザーでもあり、
白馬五竜高山植物園の顧問もされている、森和男氏による解説です。

森和男氏は、かつて六甲高山植物園に勤務されていたこともあり、
また、全国、世界各地の花や植物園を訪ねた経験から来る豊富な話題に参加者の皆様も聞き入っていました。

コマクサの前での解説。

私が午前中に話をさせていただいたこととは、違った切り口で話され、午前、午後ともに参加された皆様も飽きることなく聞いていらっしゃるようでした!

ところで、左側に見えるハイマツですが、植栽されてから半世紀以上立っているようです。

六甲高山植物園の歴史を、その目で見てこられた経緯から来る話は、森和男氏ならではのものでした!

合間には、六甲高山植物園の現役のスタッフの方のお話も聞くことが出来ました。

海外の植物エリアの石の使い方は、見た目にも、機能的にも優れた植栽方法がされているなど、素敵な話を聞くことが出来ました!

森和男氏の、尽きること無い話題に皆様聞き入っていました・・・!

最後の話は、森の中で。

高山帯の植物だけでなく、森の中ならではの植物たちも六甲高山植物園では数多く見られます。

そして、森和男氏の気配りの素晴らしいところは・・・

カフェが出店している場所で解散することで、皆様そのままカフェに立ち寄られること・・・!

民間の植物園は、収益があるぶん、植物たちが美しく輝くのです・・・!

六甲高山植物園は、各種の告知にも高いレベルで力を入れられていて、季節ごとの花がわかりやすいのは良かったですね!

他の植物園を見て、自身の管理する植物園にも活かしつつ、良いところをお互いに取り入れていきたいと改めて感じることが出来ました!

六甲高山植物園の売店はオシャレ山小屋風で、楽しくなります!

オリジナル商品も多く、参考にさせいただきたいですね!

書籍の品ぞろえも良く、個人的にも色々と買い込んでしまいました・・・!

六甲高山植物園、白馬五竜高山植物園、共通することは民間の観光地でもあるということです。

違うエリアの植物園がお互いに協力することで、集客にもつながりつつ、
多くのお客様に、希少な植物の保全の実情や啓発活動にも繋げ、植物園としての役割をしっかり果たすことも続けていきたいですね。

六甲高山植物園も、数年ぶりに訪ねさせていただきましたが、植栽からイベントまで、非常に参考になる部分が多かったところです。

私自身は学びある来訪になりましたし、この記事から興味を持っていただくお客様がいらっしゃるようになれば幸いでもあります!

今後も、六甲高山植物園、白馬五竜高山植物園に、是非ともご期待くださいませ!