緑の調律日誌

園内の出来ごと

展示会?

2012/02/06

室内で育てている青いケシ。だいぶ大きくなりました。

しかし、大きいというものは場所もとるということ。

そして休眠傾向にある株もあるようです。

枯れた葉やアブラムシなどについた葉を除去して、

虫対策の薬を撒いて、肥料を与えて、

休眠させるべき株を全体の半分くらい選定しよう、

ということで、大株になっている青いケシを全て並べてみました。

ドンッ!

おお、並べるとなかなかの迫力!

冬のスキー場に実に似合わない風景。

社員方も、何の露天商だい?と見て行きます。

何か嬉しくなったので、記念写真。

4月に種まいて、頑張って育てた植物たちです。

 

株の手入れをして、これから雪に埋めて休眠させる株を、ここからおよそ半分程度選びました。

選んだ株は、室内の寒い所に置いてから、晴れた日に雪掘って埋めることにします。

果たして、初夏に咲くだろうか・・・?

かもかもしかしか かもしかしか

2012/02/03

大雪から一転して、2月3日は綺麗に晴れました!

テレキャビン上に用事があったので、山頂まで行きました。

テレキャビンに乗ると、必ずしてしまうこと・・・それはカモシカを見つけること!

 

自称、社員で一番カモシカを見つける男。

オレの目から、獲物は逃れなれない。

十時の方向に目標を発見! (テレキャビンが写るこの写真は下りの時に撮ったもの)

まずは一頭、旧リフト支柱下。

そしてやや離れて、3頭。(赤丸の中に写るのは2頭)

あれ、欲しい・・・、って感じに何かを見上げているようです。

奥には3頭居ました。

こんな感じで見られれば運が良い方です!

そして、更に進むと別のカモシカが!

曇りなく、純粋な目とココロで見つめれば、遠くもの、見えにくいものも、良く見えるのであります。

上から見下ろすように見えました。

写真には写せませんでしたが、2頭いました。

 

カモシカを見つけることは多いのですが、この日は今までで最多の同時に6頭発見!!

山頂に上がると良い天気でした。

火打山、戸隠、志賀高原まで、良く見えます!

しかし、今日は残念ながら五竜岳などの北アルプスは雲で見えず。

スキーをしない方でも、山をカモシカを見るのに、是非おいで下さい!

それにしても、ここが夏は植物園になるとは・・・、我ながら植物に感心してしまいます。

雪かき

2012/02/01

日本海側は大雪のこの頃、白馬でも多くの雪が降っています。

この窓に雪が張り付くと、

→ 中に光が入らない

→ 雪を溶かすのに室温を使う→室内が寒くなる

そういうわけで、冬の雪国で植物を栽培するには雪かきも必要なわけで。

10分後。雪かき終了。

室温を少しでも高くしたいので、足元の雪も全てどかしました。

 

・・・20分後。

外へ出ると…見る間に雪が積もっています。

机の上にも、足元にも、ガラスにも。

室内から見るとこんな感じです。

夜降って、朝晴れた日には雪かきも効率的ですが、

そもそも雪の日には、光を入れるのはあきらめるべきか…。

そして、夜になると更に積もっていて。

明日も一からやり直し。

まあ、良い運動になるものか。

ちなみに7時?18時くらいの間の積雪量はこれだけ。

うむ、良い雪だ。

それは春か秋か

2012/01/25

例のごとく、冬のスキーセンター内でも窓側で植物を育てています。

気温はおよそ15℃前後。

外が晴れた日は25℃を超え、雪の日は10℃を下回ったりします。

的確な例えで言えば、春の気温変化に近いのかもしれない。

三寒四温、暖かい日もあれば、寒い日も来たりと。

 

しかし、同じような気温ならば、それは「秋」とも取れるのでは…?

種を播いたトレ―ですが、ものの見事に発芽、成長しています。

春に播くべき種ですが、この室内ならば充分に育つようで。

一方、こちらは夏の間に育っていたエーデルワイスを、秋頃から室内で育ててみたもの。先月まで緑色だったのですが、すっかりと葉の勢いも落ちてしまいました。

こちらも外国のサクラソウの仲間ですが、いつの間にか葉が枯れてしまいました。

根の様子や中心部の芽の様子から、死んでるわけではないのですが、2カ月ほど動きがありません。

こちらはマムシグサの仲間のウラシマソウ。夏の間は地上の葉は枯れて次の春まで休眠していたものを、冬も近づいた頃に室内に入れてみました。本来は4、5月に伸びてくる葉が、1月の今、伸びてきています!

 

平均15℃くらい。寒い日も暖かい日もある。

それを「春」ととるか、「秋」ととるか、

つまりそれは、その植物がどういう経緯を経ているか、でしょうか!

夏の盛りを過ぎ、段々と気温が低くなるのを感じ取った植物は、冬を迎える準備をする。ここで室内に入れても、それは秋が続いているということ、あまり成長しない。

種を播いて程よい気温にしておく、寒いところにあった球根を室内に入れる。これらの植物にとっては、春が来た!と感じるのでしょう。

けれど、個体差もあるものか。

同じ場所に置いていた青いケシの仲間。

右のは次々に葉を展開しているものの、左のは真ん中の葉が冬に備えるような形になり伸びてこない。

極端な加温で「夏」を再現すれば伸びてくるのでしょう。

しかし、設備が無いことと、

低温にさらしたあと、雪に埋めて「冬」を感じさせ、春まで休んでもらった方が植物にとっても、「自然」な感じになる、はず。

来週あたりに、「冬」を感じてもらうべき植物は、雪に埋める作業を考えています。

しかし、植物は気まぐれなようで。

一か月ほど前に葉が落葉した樹木ですが、いつの間にか新芽が動いていました。

うまく葉が伸びてくれるだろうか。

植物を育てることは、疑問と発見の連続のようです。

新春日曜大工

2012/01/13

エスカルプラザ室内、植物の増加に対応すべく、

自販機の裏に新しい棚を作りました。

一見すると、何の変哲も無い棚。

新品の木材でもないので、むしろ小汚い・・・。

しかし、これには手作りならではの理由があるのです!

実は、エスカルプラザの壁ガラスは、ナナメになっています。

ここに市販の棚を持ってきても、無駄になる空間が多すぎるものです。

そして、ナナメのガラスに対応した上で、ガラスを支える鉄筋に合わせ棚板の高さを出し、強度向上、無駄の無い光の取り入れを確保!

さらに、指定の育苗トレーがピタリと乗せられる大きさ!

自販機ウラは狭いので、ちょうどがちょうどいい。

更に言えば、最上段の棚は自分の身長に合わせた難なく水を与えられる高さに仕上がっています。

さらに、日の角度が浅い冬ならでは、棚板が上にあるにも関わらず、光が良く入るという。

何と素晴らしい、エスカルプラザ専用育苗棚!

まあ、光とか水やりしやすい高さとかは合わせて作ったら勝手に決まったものですが。

これでだいぶ植物を置くスペースが増えましたが、

まだまだ植物の増殖には限りが無いようです。

山麓の冬は、夏の高山

2011/12/30

白馬五竜スキー場、雪の状態も、お客様の数も、冬スタッフの人数も、年末となり最高潮を迎えています!

アルプス平ゲレンデとは、夏に植物園となるゲレンデですが、

今日で降雪2メートルを超えました。

 

そんな中で、エスカルプラザ内にスキー場とは隔離された空間があります。

外はスキー場、しかしここは植物が数多く育つ不思議な空間。

冬の私の仕事である受付業務の指示や段取りを整えつつ、

この場所で積極的に冬の間も植物を育て続けます。

真ん中や奥に並ぶ大きい葉は、全て種から育てた青いケシの苗。

レストラン部門では、毎日のように発泡スチロールのゴミが出るので、

それを育苗箱代わりに利用しています。

水がこぼれず、断熱効果もあるはずで、良い感じです。

メコノプシス・インテグリフォリア。

「青いケシの仲間」で、黄色い花が咲きます。

黄色いケシですが、青いケシの「仲間」ということで。

メコノプシス・ナパレンシス。

こちらも青いケシの仲間ながら、青くはないようで。

背丈は2mくらいにもなるようですが、開花にも長い期間がかかるみたいです。

メコノプシス・ベトニキフォリア。

こちらは正統派「青い」ケシです。

4月に種を播いたものが、半年ちょっとでこれくらいまで育ちました。

これからもまだまだ成長させていきます。

来年には、咲くか・・・? 答えは育て続ければわかるもの。

冬の間も葉の成長が旺盛なのがわかります。

この場所の気温は、

晴れた日は最高25度程度、

雪の降った日はおよそ10度。

ある意味、高山の気温に近い気がします。

ふと、自販機の上を見ると。

場所と日光を、自販機の廃熱を、最大限に回収すべく、

こんなところにも置いています。

こちらは、芽生えたばかりの青いケシ。

10月の終わりに播いた種が芽生え、最初の移植の適期を迎えています。

こちらは青いケシではないですが、このような小部屋に分かれたトレーにピンセットで植えていきます。

青いケシ以外のものも育てています。

芽生える様子や成長の過程がとても面白いものです。

芽生えたら移植し、大きくなったら鉢を大きくし、時期をずらして播いたが新たに芽生え、

その繰り返しです。

季節を狂わせ、操ることを目指すこの場所では、春咲きのリンドウすら咲いています。

日当たりの良い場所、

窓ガラスに近い寒い場所、

自販機の熱で暖かい場所、

暖房を入れてみようかと思っている場所、

様々な条件を読み取りながら、季節と植物のコントロールをどこまで出来るか、

そんなことに挑戦しながら、冬のスキー場で植物を育てています。

ちなみにお客様が覗き込むと、まずカモシカの骨が見えます(笑

この方が、面白いよね。

外から見るとこんな感じです。

光がよく入るということは、外からもよく見えるということです。

スキー場に訪れつつ、覗いてみてください。

平日の日中には大抵ここで作業をしているはずです。

 

それにしても、冬のスキー場施設でここまでしている場所は無いのではないか!

そんなことをひそかに自慢にしながら、冬の仕事を楽しんでいます。

父親の棚から拝借した一眼レフの新しいレンズを使って、ちょっと違った質感の写真を多めに載せてみました。

スキー場オープン!だけど・・・

2011/11/28

11月26日(土)は雲ひとつ無い快晴となりました!

前日までに雪もそれなりに積もり、スキー場がいよいよオープンしました!

エスカルプラザ前の駐車場も満車近い入り込みとなりました。

久々に活気づく白馬五竜。

シーズン入りを楽しみにしていたお客様も楽しそうに感じられました。

 

・・・しかし。

晴れすぎて、暖かい日が続いたことと、やはり人が滑ると雪も削れ溶けていくもので、

11月27日(日)の午後3時を持ってクローズとなりました・・・・・・・!!!

次のオープンは、雪の降り方次第になります。

 

ちなみに、テレキャビンは変わらず運行中です。

スキー場の季節でも、雪山を手軽に眺めにお越しくださいませ。

育苗施設秘密基地

2011/11/18

今年の冬は、エスカルプラザの室内で冬の間ずっと植物を育てるつもりでいます。

そのためのスペースを作っているのですが、このままでは見栄えが悪く、スキー客の方々の邪魔になるので、壁を作ります。

真ん中の机は苗箱を置くのに都合良い大きさで単管(鉄パイプ)を組んで、合板をのせたもの。

これをベースに買ってきたラティス(写真の木の目隠し)を固定します。

午前中に資材を一通り購入し、仮に並べて組み立て手順を考えます。

固定の手順はどうするか、入り口はどうしようか・・・。

昼飯食べて組み立て始めて午後三時。こんな感じに出来上がりました。

入り口は蝶つがいで組んで開けられるようにしてあります。

手前にある自動販売機の入れ替えに邪魔にならないような角度とか、壁は一応スキー板が立てかけられても耐えられるような強度にするとか、色々考えることも多いものです。

これからこの壁には高山植物園の展示パネル、周辺の見所や、山の写真などを貼り付ける予定です。

いや、夏に緑のカーテンをこの場所で作ったように、ここにアサガオでも絡みつかせてみるか!?

何にせよ、図面無しの現場合わせで形になったようで。

ちなみにこの場所、通りすがる社員には『ツボイの隠れ家』と呼ばれています(笑

 

今日は日曜大工日和なのか、レストランや売店の装丁で木を切ったり箱を作ったり、そんな光景があちこちで見られました。

 

この会社に入ってから、大きいものを作る機会が増えたような気がします。

元々、様々な素材で小物を作るのが趣味でもあるので、大小の違いはあれど、切ったり貼ったりすることに恐怖心無くチャレンジできるような。

白馬五竜だけの植物園を作るべく、様々な技術を磨いていきたいものです。

雪、再び、次の日

2011/11/16

前回の記事の投稿から一夜明け、休日の朝に窓を開けてみると、

なんと山が真っ白に!

よく見える上級者ゲレンデも真っ白になっています。

会社に近づくとこんな感じで。

エスカルプラザ正面のとおみゲレンデの上部まで降ったようですね。

スキーを滑るにはまだ足りないのでしょうが、これからどんどん降ることでしょう! 

いよいよ11月19日にはテレキャビン運行が再開します!

植物園のあるアルプス平ゲレンデは雪が積もり次第オープン。

今年のシーズン始まりは遅いか早いか、どうでしょう。

ちなみに別の場所から見る白馬三山の方面。

村内の紅葉もだいぶ散ってきました。

雪までもうすぐですね。

雪、再び

2011/11/16

11月に変わりつつ最近まで暖かい日が続いていたものの、ここ2、3日は寒さを感じるようになってきました。

何となく雨っぽい15日の午前中、山を見上げると・・・

霧の境が白く変わっています!!

今日はゴンドラの上まで行っていませんが、どうやら標高1200mくらいより上では雪が降っているようですね。

人工降雪機が稼動していました!

聞けばテスト的な運用のようです。噴出する霧がマイナス3℃以下だと雪に変えることが出来るようで。

もうすぐスキー場の季節が始まります。あと一月もすれば・・・。