緑の調律日誌

園内の出来ごと

雪、再び

2011/11/16

11月に変わりつつ最近まで暖かい日が続いていたものの、ここ2、3日は寒さを感じるようになってきました。

何となく雨っぽい15日の午前中、山を見上げると・・・

霧の境が白く変わっています!!

今日はゴンドラの上まで行っていませんが、どうやら標高1200mくらいより上では雪が降っているようですね。

人工降雪機が稼動していました!

聞けばテスト的な運用のようです。噴出する霧がマイナス3℃以下だと雪に変えることが出来るようで。

もうすぐスキー場の季節が始まります。あと一月もすれば・・・。

営業終了しました

2011/10/31

2011年度の植物園営業は、本日、10月30日を持って終了いたしました。

ビジターセンターの展示パネルや模型も全て撤去しました。

冬には多くの人が利用する休憩室へと変わります。

植物園の草を刈り、焼却しました。

スキー場営業前にほとんどの草を刈ってしまうのですが、刈り取った草を積もらせず株元の風通しを良くした場合の方がシモツケソウやヤナギランの開花が鮮やかだったことから、今回はそれなりに広い規模の草刈り&焼却を試してみました。来年はどのくらいに花が咲いてくれるのか、たぶん大丈夫。

植物園、自然遊歩道に設置した案内板、植物解説看板などを全て撤去しました。

雪国、ゲレンデの植物園の都合上、こういった作業がどうしても必要になります。

設置しっぱなしだと、回収や設置の手間も無く、様々な工夫もしやすいのですが・・・、

この機会に看板の考え直しやバージョンアップなどが出来る、と前向きにとらえましょうか。

 

植物園に訪れてくださった皆様、ありがとうございました!

また来年のお越しをお待ちしております!

 

本ブログの方は、雪が積もるまでしばらく続く予定です。

もう少し、お付き合いくださいませ。

秋晴れ!(冬晴れ?)

2011/10/27

白馬村が霧に包まれている早朝、出勤してテレキャビンに乗り込みます。

早朝に霧がかかることが良くあるのですが、エスカルプラザの標高より上に行くとその雲海から抜け出すことが出来ます。

テレキャビンの周りの紅葉もそろそろ終わりです。

今は白馬村内の紅葉が良い時期になっています。

今日の北アルプスの景色は見通し最高、雲ひとつ無く!

一昨日の夜に再び北アルプスに雪が降りました。

昨日の園内は山が見えたり見えなかったり。

今日は凄く良い感じです。

園内のあちこちには霜が降りてきていました。

雨飾山から戸隠の方面。

写真左に見える火打山の山頂にはしっかり雪が積もっています。

園内のブナもすっかり葉を落としたようです。

園内にある池。白馬三山が写ります。

こう撮ると、それなりに大きい池のようですが・・・実際は直径2?3mの小さな池。

八方池や白馬大池くらいの大きさに見える、かな。

赤い実のナナカマド。

葉はすっかり落ちたものの、赤い実が鮮やか!

園内の青いケシも霜につつまれています。

葉の毛に水が溜まりやすいためか、霜がつきやすいようです。

上の写真とは別の種類の青いケシ(M.integrifolia)。

葉の毛がより細かいためか、大粒の水滴がつき、凍り付いています。

午後の園内では山頂の雪もだいぶ溶けたようで。

秋晴れなのか冬晴れなのか、山が近くに感じるような気がします。

先ほどの写真と同じ青いケシ。

霜が溶け、生き生きとした姿に戻りました!

これを繰り返して、冬が来て、来年咲くことでしょう。

こちらのケシでは、朝と同じ形で水滴が残っていました!

見比べると面白いものですね。

明日も同じ形で凍っているのか・・・?

 

園内もめっきり寒くなりました。

例年は、あと一週間もすれば園内に雪が積もり、あと一ヶ月もすればスキー場へと変わります。

毎日のように北アルプス五竜岳の麓へ通う日常。

日々の移り変わりが、この頃はとても早く感じられるようです。

播種か培養か

2011/10/22

信州大学の経済学部ゼミと入れ違いに、安曇野にある南安曇農業高校の学生が訪れました。

園内から持っていったユリを培養して育て、また植え戻しにきているわけです。

今年で活動も4年目を迎えます。

こちらはササユリ。

来年花を咲かせるかはわからないようですが、麟片から培養したもので、種を播くよりも早く育っているようです。

こちらはコオニユリ。

何年か育てていたものらしく、相当大きくなっています。食べたらおいしそう。

植栽後は、園内の育苗施設での見学。

種から播けば、たくさん育つけど時間がかかる。

培養すれば、相応の手間や機材は必要でも時間を短縮できる。

どちらにせよ、双方の良し悪し、実際の手間などを知らなければいけないわけで。

去年播いたものはこれ、一昨年からのものとはこれだけ成長が違う。など比べながら確認していきました。

来年は企業研修で、栽培を手伝いに来てくれるかな。

そうすれば、こちらは人手が助かり、学生たちはバイオでない種からの手間暇を知ることが出来、一石二鳥なわけで。

信州大学経済学部ゼミ

2011/10/22

今日、信州大学の経済学部の1年生が新入生ゼミで白馬を訪れました。

その数、100人ほど!会場のレストランが一杯になりました。

学部は違えど、私自身も信大の学生だったわけで、8年前はこんなだったのかなーと思います。

駒谷社長が長野県の索道事業のこと、会社の環境に配慮した取り組み、サービス業についてなどを話し、

白馬村観光局からは白馬村におけるスキー、登山の観光客の推移、今後における取り組み、在り方などの講演でした。

地元大学の経済学部、是非とも長野県の経済の活性化に役立ててください!

エスカルプラザ温室

2011/10/16

白馬五竜スキー場のベースセンター、『エスカルプラザ』。

夏の時期も、チケット販売、お土産や、展示スペース等、多いに活用しています。

外が寒い時期になっても、エスカルプラザの中は暖かい。

そう、それは植物でも例外では無く。

窓際を温室的に利用しています!

今日も新しい棚を追加しました。

外に置いた苗は休眠期に入ります。

しかし、外に置いていては冬に耐えられそうにない小さな芽生え、

秋、冬の長い時間を無駄にはせず、室内で育て生育時間を稼ぎたい種類、

室内で育てれば冬に咲かせられるか?という、冬に咲かせて夏の広告とする植物、

そして、植物を栽培するあらゆる探求(やや趣味的な)。

これらの植物を冬中、室内で育てます。

もともとはプールとしての利用があったこの場所、ガラス張りの窓際は日光量も十分です。

今日の最高温度は24℃、最低気温は16℃、暖かい春の頃といった人にも優しい温度、理想的です。

フジアザミ。世界最大級の大きさの花を咲かせます(ガシャポンのカプセルくらい)。

『山野草の観葉植物的栽培』というテーマで育てているひとつ。

春に芽生えて、半年でこんなに大きくなるとはねえ・・・。

まだまだ元気に成長しています。

こちらはミズバショウ。

『山野草の想定外オシャレ的栽培』というテーマで育てているひとつ。

100円で買った金魚鉢みたいなのに入れています。

室内に入れて一月弱、イモから新芽がニョキニョキ出てきています。

そして、こちらはヒマラヤの青いケシ。

太陽に向かってぐんぐん伸びています。

天井もガラス張りだったらまっすぐ伸びるのですが、どうしても窓際に傾いてしまいます。

室内でポットの植え替えをしたりします。

人目につくところで、挨拶しながら作業をしていると、植物好きの方は「何やってるの?」というように見学しに来られます。

話してみると、今回初めて来たという方の多いこと。

「この花が咲く7月頃にまた来てくださいね」

実演しながら営業活動をしているような・・・。

けれど植物を育てることに興味ある方も多いので、お客様から見ても面白いはず!

夏の間外で育てていた青いケシの一部を9月頃から室内に入れています。

その先発隊もなかなか大きくなってきています。

スキー場の季節も、この窓際で植物栽培をする予定です。

去年省スペースで試したところ、想像以上にうまくいったので、今年は場所を拡大して。

さて、どこまで上手くいくか。

冬のスキー場の新たな挑戦が始まっています。

紅葉見ごろです!テレキャビン周辺のブナ

2011/10/14

秋も深まってきました。

今回の記事の写真は全て、本日10月14日に撮影のものです。

白馬の山麓から眺める白馬三山と八方尾根。

良い感じに紅葉が里まで降りてきているのが見えます。

こちらは五竜テレキャビンの周辺のふもとから。

左上の斜面の上がテレキャビン、植物園のあたりです。

テレキャビンに乗りながら眺めるブナが凄く良い感じに染まってきました!

上から下を眺めるとこんな感じです。

周りのブナが凄く良く色づいています。

この辺の紅葉は色づいたばかり、来週くらいまで持つでしょう!

・・・そんな中、空気読めよ君達、というくらいに緑みどりしている斜面があります。

どうも遠くから見るとハンノキの類の様子。

ここは沢沿いで小規模な雪崩も起きるのでしょうか。

おそらく長期間育っているブナとは違い、崩れやすい場所でハンノキだけが生育しているような。

だから他の斜面と違い小さい木が多く、今の時期に紅葉しない木で統一されている・・・。

そんな自然の面白さを感じさせてくれるようです。

前向きに考えれば、全部紅葉より、緑の場所がある方が際立ちます!

植物園内からもこんな感じ。

紅葉の散策場所を探している方は、ぜひお越しください!

紅葉が見ごろです!地蔵のケルン

2011/10/05

さて、初冠雪もあった白馬では、紅葉が見ごろを迎えています!

今回の記事の中の写真は、全て2011年10月3日に撮影したものです。

地蔵の頭の周辺の色づきが良い頃合です!

ケルンの裏側から見ると、ケルンから山並みを撮影する人がたくさんいます。

ミヤマナラの紅葉。

この周辺にはたくさんあり、赤から黄色のグラデーションが特に鮮やかです。

マルバマンサク。

こちらもマルバマンサク。

同じ種類でこうも色が違うとは・・・。理由はなんでしょ?

ナナカマドの実が鮮やかです!

・・・ところで、実のところ、今年の紅葉はキレイで無い木も多い様子。

写真はミネカエデ。葉が焼けています。

暖かい日が長く続きすぎた上に、急に冷えたので体力の無い木は対応出来なかったのでしょうか?

よく見ると、ナナカマドの実の写真でも葉はあまりキレイで無いような・・・。

こんなことを書くと、営業部長殿に怒られるか!?(笑

いや、今までの写真はキレイに撮れてるだろうし、遠目にも分からない。

ただ、葉の写真にこだわりすぎる人は気がつくところも多いかもしれません。

このブログではホントのことをちゃんと書いていきたいもので。

湿原のあたりを見下ろしたところ。

良い感じに色づいてきています。さらに深まるでしょう。

地蔵の沼のあたりもすっかり色づきました。

ところで、テレキャビンの周りの紅葉はまだまだこれからです。

 

大まかな予想、傾向として、

10月8日?10日の連休頃では、自然遊歩道のあたりが見ごろ。

その来週くらいに、テレキャビン周りが色づいてる、それくらいでしょうか。

 

紅葉を見に、いこうよう!

良くあるシャレで締めくくるとします。

初冠雪!

2011/10/05

10月3日、山を眺めると、山が雪に覆われていました!!

北アルプス立山連峰で初冠雪、平年より5日早く、昨年より24日早いようで!

 

10月3日は仕事を休んでいた日で、山麓から眺めた景色に驚きました。

以下の写真は、10月3日より快晴だった、10月4日のものです。

園内からの景色。クリックして拡大してみてください!

地蔵のケルンから、冠雪した山並みが良く見えます!

紅葉もケルン周辺では見ごろです!

 

今日明日(5日、6日)は天気が悪いです。

しかし、前向きに考えれば・・・、

山頂では雪に変わる?→連休頃の休みには雪山と紅葉の景色が!?

さて、どうなるでしょう。

FM長野エバーグリーンキャンペーン Oasis79.7 ネイチャーミーティング in 白馬五竜

2011/10/01

本日、10月1日、FM長野さんとの企画で、植物園内、自然遊歩道をトレッキングし、秋を満喫するイベントが行われました!

まずは開会式。アルプホルンの音色が響きました。

数日前の天気予報では雨だったものの、雨の降る気配は無し!

・・・しかし、山麓から見上げる先は一面の霧・・・。

地蔵の頭を過ぎて、見返り坂まで上がりました。

晴れならば、ここから白馬の街並みを紅葉と共に見下ろせるのですが、霧で見通せるのは10m先くらいまで・・・。

同行されたお客様が言って下さった、

「景色は見えなかったけれど、お兄さんの解説が良かったから見えた気になったよ。ホラ、落語とかでも情景が浮かぶよね」

いや、嬉しいものですね!

そして、ぜひ次は晴れを狙って来てみてください!

数日前に登った時は緑色の葉が多かったものの、今日になっては相当紅葉が進んでいました!

一気に冷え込んだからでしょうか、正直ここまで紅葉が濃くなっているのには驚きました!

散策後には高山植物であるタカネナデシコの苗を配布しました。

何かと名前を聞くようになったナデシコ。

皆さん、頑張って育ててください!

昼ごはんの後は、お楽しみの抽選会。

折りたたみ自転車が当たった方は名古屋からの参加!

名古屋までこのチャリで帰る!のは無理だと仰っていました(笑

たくさんのご参加、ありがとうございました。

またのお越しをお待ちしています!

 

山でウィスキーを飲み、園内広場で水割りを飲んでいたお父さん、最後にはビールを飲んでいました。

「あちこちで飲んでいますね!」

「そうさ、標高に応じて段々薄めていくのさ」

「・・・じゃあ、帰って飲むのは水ですね(笑」

「一本取られた、次来る時は覚えてろよ!(笑」

「また来てくださいね」

色々あった楽しい一日となりました。