三段紅葉、里は緑、ここは赤、山は雪の白。
写真は2009年のもの、日付は10月12日です。
雪が降ったようなその日の朝にはこんな感じに見られます。
晴れが二日も続けば山頂の雪はまた溶けてしまうでしょうし、天気が悪すぎて山が見えなければ意味も無いわけで。
今年はどうでしょうか。
運と勘、もしくは長期滞在!良い景色を目指してみてください!
2011/09/26
2011/09/25
台風が過ぎ去って連休は晴れが続いていました!
朝の営業前でも登山に行かれる方の車がこれだけ停まっています。
テレキャビンまわりのブナの紅葉はまだ先のようです。
白馬の田んぼが一望出来ますが、だいぶ稲刈りも進んできているようです。
晴れていても雲の流れが速く、山頂が見えるかは運次第のようです。
園内で綺麗に咲いているマツムシソウ。
咲いたら枯れる二年草であるため、管理をしないと花があまり咲かないときもありますが、間引きや肥料管理などが上手くいったのか、今年は今までで一番たくさん咲いている気がします!
シシウドの種の熟し具合が良い頃合だったので、園内で咲くことを想像しつつ種を振りまいて歩きます。
季節はずれのハクサンイチゲが咲いていました!
コマクサもまだ咲いていました!季節はずれというか、結構遅くに咲く個体もあるようです。
こちらは青いケシの葉。今年咲かなかったものでも、大きく成長しています。次の夏に咲くのを期待!
自然遊歩道ではリンドウの花がたくさん咲いています。
コウメバチソウもどんどん咲いて、今がピークでしょうか。
花だけではない、ナナカマドの赤い実。
紅葉が綺麗な木ですが、この時期の姿も見事です!
秋がどんどん深まる白馬五竜。
この3連休はたくさんのお客様のご来園、ありがとうございました。
来週ぐらいからは本格的な紅葉の時期も始まるでしょう。
またのお越しをお待ちしています!
2011/09/06
台風は去ったものの、何となく湿っぽい園内、それでも昨日9月5日の夕方には晴れ間も見えました。
こういう雨の日には植え替えや株分けの作業などをやるのが一番適しています。
秋は植え替えにも向いていて、雨の日なら水やりも不要なのです。
五竜かたくり苑のそばには小山さんという方が住んでいて、チョウの保護や食草の育成に取り組んでいらっしゃいますが、先日園内を訪れ、フジバカマの苗を渡してくださいました。
「アサギマダラの成虫が好きな花だからたくさん植えておいて!」
歩道沿いの見やすい位置にオミナエシやマツムシソウと一緒に植栽しました。
さて、来年咲くかな、そしてチョウは来るかな?今から楽しみです。
フジバカマの植栽地を整地する際に元から生えていたイブキジャコウソウを抜き取り、同時に園内の石組の隙間に植えたりします。
これらも来年の7月頃には咲いてくれるでしょう。
こちらは、ヒマラヤの青いケシ。
今年は咲かなかった株ですが、来年に向けて大きく育ってきています。
育てている青いケシの植栽、園内での植え替えなども、もうすぐ時期ですね。
花壇の花などは、植えてすぐ咲くものを選んだりしますが、高山植物園の植物の場合、「来年」を見越して植栽しなければなりません。
秋が終わり枯れ、冬の雪の下、そして春にきちんと芽が出るか・・・。
勘と経験に基づく賭けでもあり、予想以上に結果が出た場合は嬉しいものです。
通りすがりのお客様に何の作業か尋ねられ、最後には「来年には咲いているかもしれないので、また見に来てください」と言うと、皆さん楽しみにして下さいます。
さて、上手く咲くように今年できることを最大限がんばりましょう。
2011/08/25
以前、お伝えしたように、エスカルプラザ内にて、緑の「インドア」カーテンを作っています。
こちらの写真は7月20日のもの。
こちらは本日8月25日時点のもの。
いやあ、予想以上に育ちましたね!!
企画した時は遊び半分で何か出来たら良いなと考えたものの、想像よりきちんと育ってくれて良かったです!
実もきちんとなっています!
室内なので気づいたら人工授粉していますが、目線の高さで実がぶらさがっているのは楽しいものです。
ネットが斜め、実は垂直に垂れ下がる、自分らは内側にいる、そんな状況なのでぶらさがる実が良く目立ちます。
一番育っていたゴーヤを行き帰りに眺めていたところ、ある日無くなっていた!
誰かお客様か子供さんが持っていったのだろうか!?
そこで通りかかった社員の人が言う。
「そういえばさっき帰った役員の●●さん、片手にゴーヤ持っていたなあ」
暑い日にはクーラーのかかる室内ですが、清涼感をお楽しみください。
来年以降は緑の「インドア」カーテンが流行ること間違いなし!?
2011/08/24
植物園内の植物で匂いや花が人気な植物、イブキジャコウソウ。
植物園や社員などの間では、略してジャコウソウと呼ぶことも多いもの。
けれど、「ジャコウソウ」そのものの植物もあり、それなりに見応えがあり、比較の意味もあり植物園に植栽したいところ。
白馬岳登山道の一部で見かけたり、信州大の演習林で見たりしたものの、身近に採集可能な場所は無いものか・・・。
などと思っていたら、テレキャビンの真下で見かけました!
乗っている最中に下を、じぃーーと見ながら花を探していると、ピンクの花が。
遠目にもジャコウソウに間違いない!
ということで、雨の止んだ午後、採集に向かうべく行ってきました。
背丈は数10cm。ピンクの大きな花が鮮やかです。
周りにはたくさんあるのですが、掘り取ろうにもなかなか土が固く綺麗には行きません。
何株か掘り出すのですが、地上部も根も脆く、細かくちぎれていきます・・・。
現在、育苗施設にて根茎を養生中。来年の春あたりに園内に移植できると良いですが。
こちらはキキョウの仲間のソバナ。
園内にも植栽した記録はあるのですが、植える場所が良くなかったのか、今では無くなってしまっています。
それでもテレキャビン下には野生のものが相当数あるものです。
試しにひとつ掘ってみたものの、土が固い以上に根がしっかり食い込んでいるので、掘るのは無理です・・・。
そこで、タネを採るべく、目印にピンクのテープをつけておきました。
花の間は目立つのですが、花がなくなるとヤブの中で探しにくいもの。
これなら目立つので秋でもすぐにわかります。
こういった地道な活動が植物園の展示種数を増やし、かつ地域産の価値ある植物を導入することになっていくことでしょう!
2011/07/31
ニッコウキスゲの花を見ると、それなりに高い確率で見ることのできる白いアブラムシ。
ニッコウキスゲの仲間には多く付くようです。
エスカルプラザ付近で育てているユウスゲ(ニッコウキスゲの仲間で、花や背丈は長く高く、レモンイエローの花を咲かせます)。
これにも大量のアブラムシがついていました。
※アップ画像は気味が悪いので、モザイク処理を施しております
これらが付くと写真栄えはせず、花の咲き方や特にタネの出来の良し悪しに影響が出てきます。
野生のものについてる分には放置しますが、間近で管理する植物には良くない・・・。
植物園に行く前に手で全て落としたことがありますが、夕方みたら瞬く間に全て戻っていました・・・。
そこで最近は薬をかけたりしています。
数日すると・・・。
あら、きれい!
人類の英知をかけた薬品は、対象が合えば効くようです。
本当はこんなことしたくはないのですが、「楽しく見せる」、「きちんと育てる」ためには必要なことでしょう。
それでも例えば木酢液とか天然素材でなんとかなるように試してみたいものですが。
植物園内のこの位置のニッコウキスゲ。歩道からよく見える場所なので、これから咲くつぼみが多かったので薬をかけてみました。
来週ごろには綺麗に咲いているでしょう。
もちろん、この処理は園内の一部のものにしか施していません!
野生のものにやると、やはり自然のバランスが崩れてくるのでしょう。そもそも数が多くてやりきれません・・・。
ニッコウキスゲの写真にこだわる方、アブラムシが全て落とせればと感じた方も多いはずです。
今回はそれをひとつ試してみたものです。
2011/07/30
ゴンドラテレキャビンを降りて、レストランALPS360を通ると植物園に出ることが出来ます。
植物園へ出る直前のところに育てている植物や開花中の植物を展示してみました。
見ごろの花や、見てほしい植物、どういう過程で成長するのか、そんなものを間近で見ていただきたいのが目的です。
園内へ行く前に、散策した後に、「この花だったのか!」と気づいていもらえるような。
見ごろの花リストや写真はあちこちに貼ってあり、植物看板も間近にあるのですが、やはり見過ごしてしまいがちなもの。
現物を展示するとほぼ100%の方の目にとまり、好評です!
人気なのはタカネナデシコ。
女子サッカーチームの名前にちなんで急速に注目されています!
例えばタネから播いたらどのような姿になるのか、何年後にどうなるのか、そんな展示も強化していきたいと思っています!
これらは花を眺めるだけでは得られない情報、かつ多くの方が気になることでしょう!
一見すると花屋のような概観。
見かけた植物を手元に置きたいのは植物が好きな方の大半が行き着く先でしょう。
販売の見通しは・・・、まだ先ですが、まずはよく知ってもらうための展示から始めてみています!
2011/07/21
夏の白馬には多くの学校が体験学習等で訪れます。
東京から来た中学校では、民宿にグループごとに宿泊して野菜の収穫やそば打ちなどの体験を行います。
昨日、7月20日は午前、午後と中学生が植物園まで体験に訪れました。
午前中はマツムシソウの間引き、苗作り。
園内にはマツムシソウが増えたりしているのですが、混み過ぎると咲かないもので、これをまずは集めました。
これを一個ずつポットに分けていきます。
初めは手馴れないものの、作っていくうちにコツをつかむのか、どんどんポット苗が出来上がっていきます!
馴れてくると、混ざっていたモミジとかを鉢植えにしている子もいました(笑
苗作りが終わると、園内を歩いたりします。
園内に咲いているタカネナデシコを指して、「ナデシコって花を聞いたことある?」と聞くと、サッカーの女子チームのおかげで皆知っているようです!
午後のチームはニッコウキスゲの苗作りをしました。
右の苗箱に播いたタネが発芽してほど良い大きさに育っていたので、これを掘り出してポットに収めていきます。
難易度的にはニッコウキスゲの方が易しいところがあります。葉がまっすぐ、根が固いなどで。
ところで2グループに分けて個数を競わせようとしたものの、
「私たちは量より質を大事にしているのです」
実に大人な発言ですね(笑
このニッコウキスゲは園内周辺に自生するものから採種したもの。
そのようなことも説明しながら園内を散策しました。
咲き誇る花を見れば、やる気や作った苗の成長も気になることでしょう!
本日7月21日は、白馬中学校の職場体験がありました。
威勢の良い男子中学生4人とニッコウキスゲの苗作りを行いました。
今回行ったのは、ニッコウキスゲの植え替え作業。
苗箱からポットに移植したものが一年経ち、根がしっかり張り、ポットが小さくなっていたので、これを大きなポットへと植え替えます。
しかし、作業のスピードは良いものの、見る間に周りが散らかっていく・・・。
「君らの部屋もこんななのだろう!?」そんなことを言いながら作業が進みます。
およそ2時間ほどで800ポットくらいの植え替えが済みました。
馴れない作業、最初は進みにくかったものの、最後は
「キリが良くないので、これだけは仕上げたい!」
などと言うくらいにやり遂げてくれました!
君らが育てたニッコウキスゲがここ数年のうちに白馬五竜のゲレンデを黄色く染める!
そうなったら皆に自慢してくれ!
林間学校や体験学習などで山を歩き花を見ることは多いのですが、
一度でいいので飽きるくらいに植物を、土を触らせてみる。
そうすれば、ほぼ確実にその花のことは覚える、気になる、理解が深まる、そうなのではないかと思います。
皆さま、お疲れ様でした!そしてありがとうございました!
2011/07/15
園内の上り坂を行くことの出来る、アルプス展望リフト。
今はニッコウキスゲが見ごろです。
リフトに乗りながらも植物を見ることが出来るのですが、それらの植物をきちんと知りたいという要望が多いものでした。
そこで、リフトに乗りながら見える大きさ、流れるリフトから見えるような、読みやすさを心がけた最低限の解説を書いた看板を作り、設置しました。
例えば、リフトのことであったり、おすすめのコーヒーなどの看板も作りました。
植物ばかりではつまらないので(儲からないので!笑)
設置後に試しにリフトに乗ったら、見やすいように出来たと思います!
リフトに乗りながらの話題作りにも良さそうです。
例えば紅葉の時期には紅葉の解説をするとか、そんなのも良いかもしれません。
山の観光では色んな場所にリフトがありますが、知っている限りではこんな感じで見やすく設置した場所は他には無いです!
ところで、割と強制的に見せられる位置に設置しているので、・・・今度は広告料でもとって色々と宣伝しようかしらね(笑
2011/06/01
最近までカタクリが咲いていたような気もしますが、だんだん春らしさが無くなり、気がつけば6月になってしまいました。
白馬五竜高山植物園には、建物内にビジターセンターを設置してあります。四季の写真や植物のことなどを展示しています。
白馬五竜のベースセンター、エスカルプラザ。実はここに、もう一つビジターセンターを設置することになりました。
冬の間、スポーツショップがあった場所ですが、この何も無い場所に、あらゆる情報を展示しようというわけです。
植物園に行く前に、行った後に、より良く園内を知ることの出来る場所になればと思っています。
さて、開園まであと半月。
日ごろの植物管理から園内の管理、二か所のビジターセンター設置など、あらゆる準備に大忙しです。。。。
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