高山植物園の管理をやっているわけで、
その為には、あらゆる山岳地域や高山植物を肌で感じなければならない…。
というわけで、今回は北アルプスは常念岳を目指して登山。
登山口まではバイクにて。
「家に帰るまでが遠足です」とは全国の小学校で使われるだろう言葉ですが、
家に帰るまで、ガッチリ登山装備というバイク登山もまた良いもの。
駐車場が混んでいても停められる利点も大きく。
今回は、三股という登山口。
常念岳?小屋泊まり?蝶ヶ岳というコース。
登山口からすぐに咲いているソバナ。
キキョウの仲間で鮮やかなもの。
木漏れ日にてドラマチックに撮ってみました。
樹林帯の中でランを見つけました。
コイチヨウランのようです。
長く急な樹林帯を抜け、稜線へ。
前常念岳を目指す道中。面倒な道だ・・・。
雲海。これを見ると、街のことを「下界」と呼ぶのが納得。
登山した人のみの特権です。
今回歩いたルートはこのようなもの。
およそ赤いところをジグザグに樹林帯を上がって、
前常念岳(右)、常念岳(左)と向かってます。
そして常念岳山頂。この天気、文句無し。
39人テント8基で登山する大学生に出会いました!
みんな大好き、槍ヶ岳。
真正面に見えて、誰が見てもそれとわかる特徴的な姿。
しかし、よくもまあ、こんなとこに山小屋建てるものね…。
人間とは凄いもの。
こちらは白馬方面。
山が折り重なって、五竜岳はどこやら・・・。
街を見下ろすとこんな感じ。
写真の真ん中は豊科インターから北へ約2kmのところ。
安曇野スイス村も左の方に映っています。
山頂に咲いていたイワギキョウ。
コメススキに埋もれ、隣はウラジロタデ。
どれも好きな植物です。
枯れた枝の先にのみ葉があるハイマツ。
風に枝が伸ばされ、地を這い、根元は枯れても途中で根が出て生き延びて。
高山の厳しさを垣間見るようです。
その枯れ枝に守られるようにコマクサの花が咲いていました。
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二日目
朝焼けの時刻。
思えばここ三年は3000m級登山でも日帰りばかり。
久々の宿泊登山。これを見るために泊まったようなもの。
小屋のあたりはどうも風の道になっているようです。
再び常念岳山頂。
ここから稜線を通って、蝶ヶ岳の山頂まで向かいます。
現在朝7時。休憩、撮影含めて大体4時間くらいで着きました。
人間、意外と歩くと早いもの。
ところで、私の好きな花、オヤマソバ!
この風衝地に耐える姿の何と力強いことか!!
右は穂高、左は梓川(上高地の上流部分)。
最高の眺めの中、植物の生育には厳しいこの環境、
オヤマソバばっかりある。うん、いいね。
何という、オヤマソバの王道。もう最高。
白馬五竜高山植物園にもオヤマソバが増えつつあるので、ご期待下さいませ!
こちらは下山中に撮影したイタドリ。
オヤマソバと同じくタデ科の植物で、どこにでもある雑草ですが、
たまに良く見ると綺麗な花を咲かせるもの。
そして蝶ヶ岳山頂へ。
蝶ヶ岳の山小屋、何か秘密基地みたいね。
帰りの樹林帯にて。
アリドオシランのようです。
こういう足元の花を探しながら歩いてしまうもの・・・。
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今回の登山でも多くの方と知り合うことが出来ました。
59歳テント3泊で槍ヶ岳ぐるっと歩いたパワフルなおっちゃんとビール二缶ずつ開けたり。
癌を克服して再び山に戻ってきた方としばらく行程を共にしたり。
遠く県外から、高い交通費をかけて、装備をそろえて、息を切らせて山まで上がる。
そこに価値観を見出す人しか、こんなとこまで来ないわけで。
だからこそ山頂や山小屋での一期一会は面白いもの。
山と花と人と。色んなものがありました。