緑の調律日誌

緑の調律日誌

遊歩道整備のボランティア作業でした!(グリーンアカデミークラブ)

2023/07/18

7月14日、グリーンアカデミークラブさん約40名による整備作業が行われました!

 

リフト終点に集結した精鋭の皆様!!

皆様、普段は新宿御苑の管理ボランティアなどをされていて、植物園の管理作業には手慣れた方たちです!

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グリーンアカデミークラブは、東京農業大学グリーンアカデミー本科を修了した「元気なシニア」で構成するボランティア団体です。

新宿御苑だけでなく、国立公園や過疎地域での環境保全・整備活動にも積極的に協力しています。

(下記ホームページより抜粋)

https://gachp.sakura.ne.jp/gachp/index.shtml

さて、自然遊歩道も木道の周辺にササが迫ってしまっているのですが・・・

歩きやすく、ササを刈ります!

「ナナカマドなど紅葉がキレイな木、ツツジなど花がキレイな木などは残してください・・・!」

という、【難度高めの要望】にも応えていただける、手慣れた方たちです!!

スッキリしました!!

皆様、想定よりも作業が早いので、違う場所の整備も行っていただきました!!

別働部隊では、ニッコウキスゲ群生地のそばのササ刈りもしつつ・・・

早く終わった作業班では、ロックガーデン周辺のササ刈りも行いました! ↓

見事スッキリしました!

残す木をマーキングしつつ、最高の仕上がりでした!!

北アルプスが見える曇り空。

最高の作業をありがとうございました!

ボランティアの晩は、地元の宿に泊まっていただき、

次の日は植物園をご案内させていただきました。

 

植物園の整備が捗りつつ、

地域にも還元していただき、

植物に興味を持った方が白馬五竜を知り、勧めていただける・・・

素晴らしい活動となりました!

グリーンアカデミークラブの皆様、ありがとうございました!!!

 

スゲ属植物の研究会が開催されました!

2023/07/10

2023年7月8、9日、「すげの会」第32回全国大会が、白馬五竜高山植物園で開催されました!

すげの・・・ではなく、「スゲ」という植物を研究する会です。

スゲって何?という方も多いかもしれませんが、写真のような植物です。

(シロウマスゲ・白馬岳にて撮影)

何となく見ているけれど、注目したことある方は少ないかもしれません。

目立つ花を咲かせるわけではなく、どれも似ていて、分類が困難と言われます。

困難だからこそ、勉強したい、調べたい、知りたい!

そんな方たちが集まられているようです!

初日は研究発表会。

遠方から来られる方もいる全国大会なので、午後からの開催です。

白馬五竜高山植物園で生息域外保全をしている「センジョウスゲ」を展示しました。

非常に稀少な植物で、植物園で一般公開には至っていない栽培中のものです。

探してもまず見られない・・・そんな植物なのです。

全国のスゲ研究者、愛好家の方でも初見の方が多く、大人気でした!

やっぱり自然光の方が良さそう・・・ということで、窓側に置いてみたりもします!

栽培中のセンジョウスゲの花。ちょっとアートな感じに撮影。

栽培中のセンジョウスゲの花のアップ。

栽培中のセンジョウスゲの果実。

深い山中の植物ですが、栽培しつつ手元に置くことで、その変化の撮影、記録が容易になるのです。

すげの会、会長の星野氏によるご挨拶。

会員数約300名の会です!

「すげの会」ホームページもどうぞ!

https://sugenokai-jp.chu.jp/about-sugenokai/16/

皆様が集まったところで、研究発表会です!

高橋氏による分類研究。

種を特定するのに細かい形や、DNA分析も併用するのです!

矢野氏による、スゲ属の絶滅危惧種の保全の話題でした!

高島氏による、タイの植物の写真や観察事例の紹介でした!

研究発表会が終わるガヤガヤする時間。

コロナ以来4年ぶりの全国大会だったようですが、情報交換、近況報告など、やっぱりこういう時間は大切ですね。

宿泊は、植物園そばの宿へ。

そして夕食のあと、さっそく「標本同定会」が始まります!

種の特定が困難なものを持ち込み、諸先輩方が分類のアドバイスをしてくださるようです。

会長の星野氏(左)、副会長の勝山氏(右)。熱心に意見されていました。

スゲを肴に、熱い意見交換が・・・!

全国トップクラスの、スゲの方たちが白馬に集まった夜でした!

2日目はフィールド観察会。

白馬五竜高山植物園、アルプス平自然遊歩道の自生植物の観察です。

ビジターセンターで開催中の牧野博士の展示ですが、
主にした解説は「一般の方に、植物標本というものを説明したりします」というくらい。

今回来られている方は、どうみても「一般の方」では無いので、色々と既にご存知です!

植物園の絶滅危惧種コーナーでの解説。

経緯や意義などを解説しつつ、スゲの話題では勝山氏にバトンタッチです!

最初は雨でしたが、カサも要らないくらいの天気に。

リフトに乗って、アルプス平自然遊歩道の蛇紋岩地帯に向かいます!

年齢にバラツキがある集まりですが、フィールドワークに慣れた方たちばかりなので、足取りは軽いです!

後ろのメンバーの足取りが遅い・・・と思ったら、さっそくスゲを観察されています。

博士といえど、ルーペを持ってじっくり見る必要がある。

それがスゲです・・・!

どんな植物が現れたか、記録していきます。

スゲの会が、このエリアに足を踏み入れたことは初めてなので、大切な記録です!

普段、案内することの無いようなリフトの終点部分。

今までと違った環境だと、また違う植物が出るものです。

ぬかるみの中、熱心に観察されていました。

見ているのは右の斜面の細長い垂れ下がったスゲです。

「一般の人」が止まることの無い場所で、みなさま足を止めるのです・・・!

植物園の植物は興味無いのかも・・・とも思いましたが、

そんなことは無く、満開のコマクサなど楽しんでいただきました!

白馬連峰高山植物生態園、白馬の自然を再現しています。

スゲも植栽していることは好評でしたが、もっと植えてもいいのかもしれません(笑)

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植物園としての栽培・展示としての生息域外保全。

白馬の標高1500mの気候は、寒冷地の植物栽培に適した場所です。

この気候を活かした植物の保全など、今後も進めていく方針です。

 

それらの活動が、植物園の意義を深めたり、

結果として「珍しい植物が見られる!」ということで、

植物園の発展、来園者増に繋がれば、と思っています。

 

今回は植物のスペシャリストの方たちに、白馬五竜高山植物園を知っていただく大変良い機会でした!

皆様、ありがとうございました!

 

ニッコウキスゲ、見ごろ始まりました!

2023/07/07

高原を彩る黄色い花、ニッコウキスゲ。

早くも見頃を迎えました!

2023年7月7日の様子をお伝えします!

残雪の北アルプスを背景に、美しく咲いています!

アルプス展望ペアリフトの終点のウッドデッキ。

眺めの良い場所で、ゆっくりとお過ごしください!

リフトに乗っていると見られるニッコウキスゲ群落。

最盛期まであと少しですが、今でも充分なボリュームとなりました!

地蔵の沼付近でも開花が進んでいます。来週あたり、もっと賑やかになるでしょう!

植物園の上部では、コマクサが群生して咲いています!

たまにある、白花をぜひ探してみてください!

ヒマラヤの青いケシもまだまだ見頃が続きます!

現在、100本以上の花が咲いています!まだこれから増えそうです!

珍しく4花が同時に咲いた株。

お気に入りの花を探すのも楽しみですね!

今日は、白馬五竜観光組合の皆様のボランティア作業でした。

こういった地域の方も整備に参加してくださっています。

7月の植物たち、いい雰囲気です。

白馬五竜高山植物園へ是非ともお越しくださいませ!

青いケシ、コマクサ、とっても良い感じです!

2023/07/02

ヒマラヤの青いケシ、コマクサ、早くも最盛期を迎えました!

2023年7月2日の様子をお伝えします!

まとまって咲いていると鮮やかですね!

山が見えるような場所で花を咲かせてくれています!

光に透ける雰囲気がいいのです!

花の色合いが、ひとつひとつ違うように感じます!

青空に花をかざしてみるのも良いですね!

小型の花を咲かせる、メコノプシス・ホリドゥラも今年は咲きました!

いちばん早く咲いた場所は、こんな感じで・・・

これから咲く株がある場所は、こんな感じです!

まだ、つぼみの青いケシもたくさんあります。

今のところ、開花株の7割程度が開花している感覚です。

最盛期には100株を超える青いケシが、今年は開花してくれそうです!

7月17日ごろの三連休まで花は持ちそうですが、既にピークともいえ、

7月8、9日の土日を目指して来られる方がキレイな花に出会えると思います!

植物園の広場でも青いケシを見ることが出来ます!

まずは、広場で青いケシを見て、二人乗りリフトに乗って散策するのがオススメです!

そして、コマクサもこのように既に最盛期を迎えました!

背後に白馬三山を写せるのが、この場所の良いところでした!

よくよく見ると、白いコマクサも咲いています!

お気に入りの花を見つけてみてください!

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もちろん、青いケシ、コマクサ以外の花も色々と咲いています!

ヒメサユリ

キリガミネヒオウギアヤメ

ヒオウギアヤメとニッコウキスゲ

黄色い花のニッコウキスゲは、これから開花がどんどん増えるでしょう!

プリムラ・ビーシアナ

ショウキラン

見かける機会が非常に少ない、野生のランです!

ショウキランは、ブナ林の入り口あたりに咲いています。探してみてください!

ヤマメのエサ。おひとつどうぞ!

植物園ですが、魚は大人気です!

オタカラコウ

ミヤマハンショウヅル

クルマユリ

イブキジャコウソウ

植物園の上部に絨毯のように群生しています。

葉を触って匂いを嗅ぐと、良い匂いがするので、試してみてください!

ノモカリス・フォレスティ

ユリに近い仲間ですが、群生しての開花が見られます!

アルニカ・モンタナ

インカルビレア・ゾンディアネンシス

花の名前を覚える時は、メモ帳に書くか、

こんな感じで看板も写真に撮っておきましょう!!

植物園の入り口、レストランALPS360の建物。

屋外テラス席、ビジターセンターなど、お立ち寄りくださいませ!

ビジターセンターでは、牧野富太郎展を開催しています!

牧野博士は、長野県、白馬をどのように訪ねたのでしょうか・・・!

牧野博士の図鑑に触れてみたり・・・

植物の発見や分類の根拠となる、植物標本とはどういうものか、展示を通して感じてみてください!

展望レストランのメニューはこんな感じ。

どれを食べるか決めてから・・・

晴れた日は北アルプスを一望する屋外テラス席へどうぞ!

高山植物と、白馬の山々を気軽に味わえる白馬五竜高山植物園。

多くの花たちとの素敵な出会いを是非ともどうぞ!!

 

ゆっくり歩く植物園 白馬村公民館「植物講座」でした!

2023/07/01

梅雨の中休み、北アルプスが見える良い天気!

6月29日は白馬村公民館「植物講座」でした!

昨年設置した記念写真の看板。皆様も撮影にご利用ください!

まずは、ビジターセンターに設置した牧野富太郎博士の展示を見ながらの説明です。

「日本植物学の父」とも呼ばれる牧野博士がどんなことをされたか・・・

長野県、白馬にも来られたこと、牧野博士ゆかりの植物などを話題にしました。

植物標本は、資料として重要性が高いのです。

新種の根拠となる最初の標本はタイプ標本といい重要であること、

ラベルをしっかりつけることで、押し花でなく「標本」となること、

皆様、熱心に聞いていただけました。

ヒマラヤの青いケシは見頃始まり。だいぶ数が増えてきました!

北アルプスを背景に美しく咲いています!

今の季節は、花のアップを撮るにもキレイな個体が多いですね!

今日の行程は、パネル説明を含めて10~12時。

リフトを使わずゆっくり歩き、戻ってくるコースとしました。

ブナ林の中に咲いていたショウキラン。見かける機会の少ない野生ランの仲間です。

皆様、交代で写真を撮られ、順番待ちの間には耳だけお借りして、ブナ林の植物の説明をさせていただきました。

植物園の最上部ではコマクサが既に見頃です!

コマクサの生態や、植物園としての管理など、興味深く聞いていただきました。

最後はアルプス平広場に戻っての振り返り。今日は公民館の「講座」なのです!

どのように植物園を作り上げて来たか、最近は絶滅危惧種の保全などにも取り組んでいること、

白馬エリアの中でも気軽に来られる場所であることなど、説明させていただきました。

 

今回の参加者約20名は、全員が白馬村の方たちです。

白馬五竜高山植物園は、植物園とはいいつつも、「観光地」としての性質も強く、県外からの方の方が多く来られます。

そういった中、植物に興味を持たれる方が今回の機会に来ていただけたのは嬉しいことです!

今年は「白馬村民価格」としてのテレキャビン乗車代もあり、白馬村の方にも頻繁に来ていただきたいですね!

 

参加者の皆様、またお越しくださいませ!

アウトドア専門校の実習ガイドでした!

2023/06/30

国際自然環境アウトドア専門学校(新潟県妙高市)の実習が、白馬五竜高山植物園で開催されました!

6月27日 山岳プロ学科
6月28日 自然ガイド・環境保全学科 自然環境保全学科

2日間、それぞれの学科に植物園というフィールドを活用して、

●高山植物の特性や生育環境
●自生地における現状・課題・対策
●生物多様性保全への植物園としての取り組み

こういったことを話題にさせていただきつつ、

●ガイドの際に気を付けていること、裏話な体験談

ガイドも目指す皆様に、自分なりの見解もお伝えいたしました。

午前中はスライド説明、午後はフィールド実習です!

実習担当は、坪井(植物園責任者)でした(写真右)。

写真は、高山植物の女王、コマクサ。最盛期を迎え出しました!

高山の厳しい環境に育つこと、

栽培下では2年で開花するものの、自生地ではもっとかかるだろう、そういったことを話題にしました。

ヒマラヤの青いケシ。こちらは見頃が始まりました!

気候が涼しい場所で無いと栽培が難しい植物であること、

観光客にはやはり大人気ではあること、

自生地の標高や気候のこと、

外国の高山植物であるが、侵略的外来種ではなく、植物園としてエリアを限定して栽培をしていること、

色々と話題にさせていただきました。

植物を知るには、五感で感じることも大切です!

クロユリの匂いを嗅いでいただきました!

実はクロユリは臭いのです。ハエを呼び寄せて受粉するのです。

ユリと名が付いていても、良い匂いがするユリ属とはまた違う仲間の植物なので、匂いも変わるのですね。

こちらは、高山植物イブキジャコウソウ。

ハーブとして知られるタイムと同じ仲間で、良い匂いがします!

植物園イベントとして、これをハーブティーで出してみることもありますが、
植物を育てている植物園だから出来るイベントなのです。

皆様、学びつつも、フィールドを楽しんでいるのも感じられました!

アルプス展望リフトのチケット売り場に飾ってあるのは・・・

モリアオガエルです!

カエル好きのリフトスタッフが展示してくれています!

周辺に生息しているのですが、見かけることは少ないので、ここで見るチャンスでした!

地蔵の沼では、ナナカマドの樹上に泡となっているモリアオガエルの卵が産み付けられていました。

天気予報は雨っぽい感じでしたが、大した雨に降られることもなく、北アルプスも見えることもある梅雨時にしては良い天気でした1

6月27日 山岳プロ学科の皆さん

1年生だそうで、白馬五竜での経験をひとつのきっかけに活かしていただきたいです!

6月28日 自然ガイド・環境保全学科&自然環境保全学科の皆さん

2年生、3年生の混合で、フィールドに慣れている様子が感じられました!

就職先やその後の行動に、今回の体験が活きると嬉しいですね!

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実習の最後に、感想をお訊ねしました!

「高山植物への興味や知識が無かったが、今回の実習で学び知ることが出来た」

「雪が積もる姿が想像できない。冬も来てみたい」

「普段は花があっても通り過ぎてしまう。匂いがすることなど小さい花の面白さがわかった」

「植えてから何年もかかること。達成感があると感じました」

「説明が良かったので、今まで以上に高山植物の興味を持つことが出来た」

「花の話を通して、山に登って植物を見る認識が変わった」

「植物の名前を覚えるのが難しいと感じたが、1つでも2つでも楽しく覚えていきたい」

「今まで意識したことが無かったことが多かった。知ることが出来ると嬉しい」

「登山の新しい楽しみがわかった」

「自然保護をしている植物園で、名前や知識を増やすことが出来た」

「足が悪いのですが、ゆっくり登って見ることが出来た」

「今回は実習なので時間が少なかったが、ゆっくりじっくりと見てみたい」

「植物の勉強として、違う花の季節にも来てみたい」

「今日とは違う雰囲気の植物園も見てみたい」

「写真もじっくりと撮ってみたい」

「山に登れない人も楽しく花を見られる場所だと感じた」

「山に登るのですが、高山植物を見る機会は少なかった。今回はじっくりと見られた」

「植物を植えたり、展示する努力を感じた」

「高山植物を見たこと無かったが、これがそうだったんだと感じた」

「今日見た植物だけでなく、違う季節など、全制覇したいと思った」

 

私自身も、良い体験になりました!

さらに良い植物園となるよう、努めさせていただきます!

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国際自然環境アウトドア専門学校 i-nac ホームページ

https://www.i-nac.ac.jp/

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ゴンドラを降りてからも、チョウが沢山いました。

学生だけでなく、特に先生が熱心に撮影、観察されていました!!

私がガイドや講演の際につけている、コマクサのループタイ。

学生の方からお訊ねいただきましたが、ちょっとした演出のアイテムです。

こういうのは売っていないので手作りするのです! 材料は天然素材のアイボリー。

皆様、それぞれのスタイルを生み出してくださいませ!

 

青いケシ&コマクサ開花!そして安全祈願祭開催

2023/06/23

ヒマラヤの青いケシ、咲きました!

青いケシの見ごろは、6月下旬から7月中旬ごろ。

7月上旬が一番キレイかな、と思います!

※本記事の写真は全て、本日2023年6月23日の撮影です。

今年は雪解けが早い年だったのですが、結局のところ、例年なみの開花始まりになったようです!

つぼみが割れるところも美しい姿です!

外国の植物エリア(スイスアルプス・ヒマラヤエリア)の、森に近いところで咲き始めました!

本日は、安全祈願祭もあり、新聞社の方もちょうど来られていました。

葉っぱがモサモサしたのが全て青いケシ。

全ての株で咲くわけでは無いですが、花茎が伸びているのが見て取れます!

これだけ葉っぱが茂った株から、果たしてどれだけ花が咲いてくれるか!

植物園の広場では、黄色いケシが咲きつつ、青いケシも花が咲きそうです! ↓

つぼみが伸びてきているのが見えるでしょうか!?

ゴンドラを降りてすぐ、青いケシに出会うことが出来るのです!

注目度の高い青いケシ。

またSNSやブログなどで情報をお知らせいたします!!

そして、コマクサの花もいち早く最盛期を迎えだしました!

白花コマクサも咲き始めています!

何となく撮ると、こんな感じです。

アップで撮るよりも、開花の情報を求めている方は、こんな写真も参考になるでしょうか!

雨と霧の中のコマクサ群生地。歩道の両側でどんどん咲いてきます!

一番数が多いのは7月中旬ごろですが、今の季節は枯れた花が無い分、写真を撮るのに向いているタイミングですね!

さて、広場の絶滅危惧種コーナーでは、アツモリソウ類がまだ咲いています!

開花が早かったレブンアツモリソウは、花が終わった感じですが・・・

ホテイアツモリソウや・・・

キバナアツモリソウは、まだ良い感じです!

広場でも、スイスアルプス3大名花、咲いています!

ツツジの仲間の、アルペンローゼ

リンドウの仲間の、ゲンチアナ

言わずとしれたエーデルワイス!

エーデルワイスは、実は早めに開花させた株を植えたのです・・・!

本来の見ごろは7月中旬ごろから。

開花を調整できたため、広場ではアルプス3大名花が揃いました!!!

植物園のスタッフは、日々こういった努力をしているのですが・・・そんな様子を感じ取ってもらえたら幸いです!

アルペンローゼですが、植物園の中腹の外国の植物エリアでは、よく咲いてくれています。

特に、この木を移植したスタッフの腕が良かったようです!!!

7月になると花が終わってしまうので・・・早めにどうぞ!

広場の絶滅危惧種コーナーでは、シコタンハコベなどが咲いていますが・・・ ↓

一輪咲いたツクモグサ。こちらは花が終わってしまったようです。

また来年咲くかどうか。お楽しみに!

広場の端では、クリンソウが咲いています!

今まで無かった場所に苗を育てて、今年から良く咲いてくれるようになりました!

湿った場所が好きで・・・ジメジメした建物の壁沿いにも良く育っています。

まずは増やして、良い場所にさらに植え替えて、進歩させていきます!

クロユリの花も、見頃が続いています!

ゴゼンタチバナの花も、足元でキレイに咲いています!

チングルマはタネになっていますが、雨に濡れた姿も素敵です!

ハイマツの陰にコッソリと咲くリンネソウ。

ちょっとマニア向けな植物ですが、さりげなく咲いています!

タカネツメクサも咲き始めました。

見分けがつきにくい植物も、植物園なので看板をつけてあり、違いを見るのも面白いです!

ブナ林の入口では、キヌガサソウが、まだ花を咲かせてくれています!

ブナ林の中では、ギンリョウソウが咲き始めました!

野生の植物で、栽培が不可能な仲間ですが、環境を良くすることで増えてくれています!

本日は、安全祈願祭でした。

白馬村の長谷寺の和尚様が来られ、山岳関係者が集まることとなりました。

本来は地蔵ケルンで行うのですが、雨天だったため、山頂レストランにて行いました。

今年も無事にシーズンを過ごせると良いですね。

安全祈願祭の前後には、関係者の方々に植物園を見ていただきました。

普段なかなか来られない方も多く、最近の五竜の取り組み、絶滅危惧種の保全活動などについて、広く知っていただく良い機会にもなりました。

見た目の通り、スーツ率が高い集団ではありますが、白馬の山岳、高山植物といえど、このような格好でも親しめる場所なのです!

明日、6月24日から白馬五竜高山植物園が通常開園となります。

多くの皆様のお越しを、たくさんの植物たちと共に、お待ちしております!

 

超快晴!FM長野トレッキングでした!

2023/06/17

本日6月17日(土)は、超快晴でした!!梅雨はどこへ!

地蔵ケルン手前の展望デッキからの景色。空と山の色が眩しいです!

本日は、FM長野のトレッキングイベントがあり、長野県内の皆様をご案内させていただきました!

FM長野の人気パーソナリティー、伊織さんと歩くガイドでした!

(写真右手の青い帽子が伊織さんです!)

「高山植物先取り観察会」

6月24日の通常開園を前にした、早期開園に咲く花たちに会いに行こう!!

そんな趣旨で開催されたイベントでした!

応募され、当選された40名の参加者の皆様がいらっしゃいました!

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今回見られた花たちは・・・

アツモリソウの仲間たちがキレイに咲き・・・!

コマクサもどんどん咲き・・・!

(群生している様子は、ガイド中で写真に撮り損ねてしまいました)

コマクサの近縁種、タイツリソウ。ハートの形に見えてきます♡

クロユリも満開です!

ひとこと断ってから、皆さまに匂いを嗅いでいただきました。

受粉にハエを集めるため、良い匂いでは無いのです・・・

そんな話題を重ねながら、初夏の植物園をご案内させていただきました!

ガイドを終えての広場でのひと時。

高山植物の無料苗配布、販売苗など、皆さま良くみていただきました!

身近に植物を手元に置いてみたい・・・と、参加者の多くの方に立ち寄っていただきました!

最初から最後まで、超快晴!

植物のこと、山のこと、植物園ならではのこと、色々とご案内させていただきながら、楽しく歩かせていただきました!

ゴンドラを降りて、貸し切りレストランで特製ランチをいただき・・・

抽選会も開催しました!

伊織さんセレクトのプレゼントもありました!

梅雨の晴れ間のひと時。

大変すばらしい一日となりました!

毎週水曜日、FM長野にて、8:35頃から「アルプス平通信」という名前で、白馬五竜高山植物の情報をリアルタイムで配信しています!

FM長野と白馬五竜高山植物園、今後もご注目くださいませ!

参加者の皆様、ありがとうございました!

 

 

 

牧野富太郎博士ゆかりの高知県を訪ねました

2023/06/08

2023年5月29日~31日 公益社団法人日本植物園協会

年1回の総会、研究発表会、植物園見学会があり、高知県まで行ってきました!

今回の開催は、高知県立牧野植物園。

高知県出身で日本における近代植物分類学の礎を築いた牧野富太郎博士の業績を伝えるために作られました(1958年開園)。

牧野博士は、NHK朝ドラ「らんまん」のモデルであり、いま改めて注目されていますね!

「植物園をつくるなら五台山がええ」という牧野博士の言葉もあったようで、
正面のポコッとした山の山頂部分に植物園が作られました。。

高知市の中心部分と、空港の間くらいに位置しています。

入口部分の様子。

カフェやショップも併設された素敵な雰囲気です!

植物園だけでなく目を引くのが、建築としての面白さ。

内藤廣氏の設計によるもので、曲線を多用した建物が特徴的でした。

「どこが見どころですか??」と、聞ける場所が
入口付近にあるのは素晴らしいですね!

植物園の散策前に、集まっての概要説明です。

川原信夫園長からのご挨拶。気さくな雰囲気で説明いただきました!

前日には、秋篠宮さまが来園されたこともテレビのニュースで放映されていました。

植物園は3班にわかれての行動。

職員の藤井さんにご案内いただきました。

日々、植物の現場を管理されている藤井さんの話はとても興味深い内容でした。

「土佐の植物生態園」の一部分。

植物園入口の部分には、地域の植生の再現がされていました。

いかに自然らしく見せるかの管理について、苦労とこだわりを感じました。

朝ドラ「らんまん」で有名になったバイカオウレン。

やはり注目度は高いようです!

バイカオウレンを、どのように育てているか・・・

手前部分に育てているのですが、奥とは違ってコケが生えるようになっています。

適した土質に変えたことなど、興味深く拝聴いたしました。

絶滅危惧種の野生ラン「ガンゼキラン」の展示。

2023年は5月13日~19日の期間、一般公開されていました。

(今回は、視察見学として特別に立ち入りさせていただきました)

希少な植物を保全し、一般公開する。植物園の役割として大切なものです。

斜面の場所が、ガンゼキランには適しているのでしょうね。

それにしても僅かな個体から、これだけの群生を作り、維持していく・・・

改めて植物園の役割と技術の必要性を感じました!

それにしても、藤井さんの話題の尽きないこと・・・

植物のこと、管理のこと、この場所ならではのこと、技術職員としての話題はもちろん、人を惹きつける飽きない話し方も素晴らしいものでした!

温室の入り口「みどりの塔」

思わず引き込まれ、何枚も写真を撮ってしまいました。

太古の世界を表現しているようで、こういった景観を狙って創り出すのはすごいですね!

カンラン(寒蘭)という伝統的な園芸植物があるのですが、展示場所として、紹介する場所として、独立した建物がありました。

 

今回は開花期では無かったのですが、葉の姿の展示や、カンランの魅力など、しかと伝わりました。

植物園にあった、牧野博士の像。

像の周りは花菖蒲で彩られていました。

植物園の展示は勿論のこと、牧野博士の展示が充実しています。

書斎を表現した場所。リアルです!

牧野富太郎の功績を伝える植物園の展示。しっかりと感じさせていただきました!

高知県立牧野植物園は、地域を重視した植物の展示栽培、研究施設、標本庫なども揃い、植物園としての在るべき姿を体現している植物園だと改めて感じました。

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次の日は、牧野富太郎の生誕地である高知県の佐川町を訪ねてみました。

素敵に彩られたマンホール。何種類かありました!

牧野富太郎ふるさと館。

生家の跡地に再現された建物で、中が展示施設にもなっています。

佐川町の景観と共に訪ねてみるのも良い場所です!

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今年は、NHK朝ドラで牧野富太郎博士がクローズアップされ、植物園に訪れる方も増えているようです。

そんなタイミングで高知県を訪れる機会があったのは嬉しいことです。

牧野博士の想いを感じながら、改めて植物と向き合っていこうと感じました!

6月3、4日は早期開園!素敵な花たち咲いています!

2023/06/02

本記事の写真は、全て2023年6月2日に撮影したものです。
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いよいよ6月!

白馬五竜高山植物園は、6月前半の土日に早期開園を行います!!

早期開園:6月3、4、10、11、17、18日(土日)

通常開園:6月24日(土)~10月22日(日)

早期開園の魅力は、雪解け直後に咲く、貴重な植物を見ることが出来るのです!!

今年は雪解けが早い年で、花も早めですが、6月ならではの植物たちが咲いています!!

サンカヨウ 雨に濡れると透けることで有名になりました!
6月3、4日の機会では、花が見られそうです!

サンカヨウは先週の方が開花が多かったのですが、まだ良い花が残ってそうです!

シラネアオイ ピンクの大きな花が素敵です!

シラネアオイも、まとまって咲いているところがあったりと、鮮やかな花です!

ミヤマオダマキ 高山性のオダマキ。紫色が良く目立ちます!

チングルマ 高山植物で有名なひとつ。花が見られる期間は意外と短いのです!

クロユリは、少しまだ早くつぼみでした。来週あたりからどんどん咲きそうです!

オオバキスミレ こちらも開花が早い植物で、早くも開花終盤になってしまいましたが、足元に咲いています!

ミツバオウレン 植物博士の牧野富太郎で有名になったのはバイカオウレンですが、こちらは三つ葉のミツバオウレンです。

足元に小さく咲いている種類のひとつですね。

ユウバリソウ 北海道の絶滅危惧種、ウルップソウの仲間です。広場で咲いています!

ハイツメクサ 白馬の絶滅危惧種の保全目的で育てている植物。

まず見られない逸品ですが・・・↓

なかなか小さい花です。

高山でよく見られるイワツメクサよりも小さく・・・けれど珍しい植物には間違いないのです!

タカネキンポウゲ こちらも絶滅危惧種の保全で育てている、白馬の特産種とも言える植物です。

ですが・・・今回の雨で花が全て散ってしまいました・・・!

開花時期をずらして咲かせた苗が若干あるので、展示でお目にかかれるかもしれません。

ツクシの群れ 高山植物では無いですが・・・

そして「雑草」として取らねばならないのですが・・・

こういった植物の姿も早期開園ならではです。

「ツクシの伸びている季節」ということで、植物としては「春」であることを感じ取ってください・・・

早期開園ならではの植物たちの花看板をつけました!

・・・

さて、外国の植物に入ります ↓

ロードデンドロン・ウィリアムシアナム

ヒマラヤ区に咲いています。薄いピンク色がキレイなシャクナゲの仲間です!

プリムラ・ロゼア

ヒマラヤ区に咲いています。サクラソウの仲間で群生するのが目立ちます!

早期開園では開花バッチリのことが多いですが、開花が早く最盛期が過ぎてしまいました・・・

ベルゲニア・プルプラッセンス

ヒマラヤ区に咲いています。いわゆる「ヒマラヤユキノシタ」の仲間で、これから花数が増えて行きそうです!

プルサティラ・ブルガリス

アルプス区に咲いています。セイヨウオキナグサとして知られ、日本のオキナグサと比べて色んな色が楽しめます!

ヒマラヤの青いケシ 開花の予想は6月下旬から。

花はこれからですが、葉がしっかりと伸びてきています!

今年はどれだけの花を咲かせてくれるか・・・

また開花情報などを気にしていてください!

・・・

さて、再び日本の植物に戻ります。

ブナ林の入口あたりの植物たちは・・・ ↓

ウド 山菜で有名な植物です。周辺に自生しているのです。

こちらはあくまでも「展示植物」。採集はご遠慮ください!

※植物園スタッフが定期的に「剪定」を行います!!

ブナ林の入口ではシラネアオイが満開です!

雨の日でも花たちはイキイキとしています!

濡れた花たちも、なかなか素敵なのです。

キヌガサソウ 自生で見るには、山奥まで行かねばなりません。

早期開園ならではの植物のひとつです!

ツバメオモト 広い葉と白い花が印象的で、こちらも早く開花が終わってしまう、今ならではの植物です!

・・・

ブナ林を抜けると、再び様々な高山植物に出会えます! ↓

ミネズオウ 高山性の低木ですが、雪解け間もなく一斉に花を咲かせます!

ミネズオウ、ご覧の通り小さい花ですが、遠目に見ても星型の花が鮮やかな植物です!

イワヒゲ 小さくてもツツジの低木なのです。

岩場にヒゲみたいな葉を伸ばすのでイワヒゲです!

チョウノスケソウ こちらも開花がとても早く、夏に登山をしても花が終わっていることが多いです。

こういった植物を気軽に見られるのが高山植物園なのです!

シロウマアサツキ 白馬の名がついた、野生のネギの仲間です。

つぼみがついてもうすぐ開花・・・と思ったら、葉やつぼみをサルに食べられてしまいました・・・

美味しいネギの味がするのですが、サルの好みなのか・・・

ハクサンコザクラ 湿った環境に育つ高山性のサクラソウの仲間です。

山に登ると雪解け直後の場所から可愛らしい姿を見せてくれる植物です!

キバナシャクナゲ 高山の厳しい稜線に育つようなシャクナゲです。

薄い黄色の花が、濡れて透けたようにも見えてきます。来週には花が終わってしまいそうな短い期間のみ楽しめる植物です!

ハクサンイチゲ 高山では条件が合うと群生する姿を見ることが出来る高山植物の代表格です!

ハクサンイチゲ(白)とシナノキンバイ(黄)のお花畑。

高山らしい景観を目指して、花畑をつくり、ここ3年ほど良い姿を見せてくれるようになりました!

こちらも早期開園ならではの植物です!

晴れると、向こう側に白馬三山が見えるのですが・・・明日は山が見えるかどうか!

ミヤマアズマギク 高山の植物は風当りが強い場所に多く咲き背が低いものが多いのです!

ウルップソウ こちらも見た目の割には、雪解け直後に一気に育ち早く咲いてしまう植物です。

高山植物らしい植物で、早期開園の指名率NO.1はウルップソウなのかな・・・と感じています!

コマクサ 白馬五竜高山植物園を代表する植物です!

開花が早い場所では咲き始めました!

花の期間は8月ごろまでと意外と長く花が楽しめるのですが、この季節の花は枯れた花が少なく写真がキレイに撮れるのです!

雨に濡れた姿も素敵なのです。

開園準備の今日は雨ですが、雨でも楽しめるのが植物園。

皆様のお越しをお待ちしております!

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アルプス平広場にて、早期開園イベントとして、
大人気の高山植物苗の無料配布、そして苗の即売会も行います。

なかなか流通しない苗もありますので、お早めにご来園ください!

まあ、学芸員ガイドも予定しています。
まだまだ参加枠がありますので是非ご応募ください!ご参加お待ちしております
https://www.hakubaescal.com/shokubutsuen/info/2023/3862

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