緑の調律日誌

緑の調律日誌

もうすぐ咲きます

2012/02/19

エスカルプラザ内で育てている植物。

前回の記事では、冬を味合わせ、雪解けに伸びてもらうべく、雪に埋めました。

ところで、雪に埋めなければどうなるか。

その答えの一つがこれです!

何とつぼみが伸びてきました!2月19日撮影。

どれかは室内で咲くかもしれない、と思いつつ、咲くとは思っていなかったのだけどね。

青いケシの仲間、メコノプシス・カンブリカです。

ただし・・・青いケシの「仲間」であるものの、色は黄色です。

2011年4月に種を播いて10ヶ月。もうすぐ花が咲くのは嬉しいものです!

つぼみのアップ。花が開くまで数日も無い?

・・・今のところ、開花の予兆があるのはこの種類のみです。

(現在2株でつぼみが伸びてきています)

雪に埋めなかった「青い」ケシも果たしてこのままスキーシーズン中に咲いてしまうのか!?

室内で育て続ける、最近雪に埋めた、植物園内に秋に植栽した、ポットのまま山麓の施設に置いた、

播種時期、土の性質、それら様々な条件を変えてみて、目指すべき良い方法は何か?それを探求しています。

いやいや、それにしても種から育てた花が咲くというのは、ほんとに嬉しいものですね。

大学で植物を学んだ・・・とはいえ、それは野生の植物を観察する視点。

ゼロに近い1から植物を育てるというものは全く別次元のもの。

栽培に関しては全くの素人なもので、学ぶことばかりです!

 

ところで、室内だと季節感が全くありません。

近くのコメリで売っていた半額のチューリップ球根。

ポケットマネーで買って植えてみたら咲きました!

タネから育てたサイカチの木。

冬に室内で落葉してしまったものの、放っておいたら一月半で再び新芽が出ました!

ニッコウキスゲの仲間。

室内で秋を迎えたように枯れたものの、念を送りながら水をやり続けたら、最近すくすくと伸びだしてきました!

 

昼には曲がっていたつぼみ。

夜にはまっすぐ上を向いていました。

開花まで、もうすぐ!

冬があるから花が咲く

2012/02/18

エスカルプラザ内で育てている青いケシ。

その一部を、室内で最も寒い入り口付近に置いていました。

室内でぬくぬく育てるのがどれだけ良いものか。

紅葉を散らした木々が、春に新芽を芽吹くまでには寒い冬があります。

植物によっては、冬の寒さが発芽の有無に大きく影響したり、休眠中の冬の土中で花芽を形成したり。

それぞれの植物で違うものですが、色々参考に聞いて、青いケシの一部を、

寒いところに置く(11月くらいを想定)→雪に埋める(真冬到来、雪の下でほどよく0度)

寒いところに置いて十日。すっかり葉っぱも弱りました。

しかし、それでも芯にある芽は力強さを失わず。秋に見かける植物はこんなものですよね。

プラスチックのトレーにラベルをつけて移し変えて、これらを雪に埋めましょう!

場所はここ。エスカルプラザ横、駐車場付近。雪解けは4月中旬。

立ち木があるおかげで、重機による圧雪は無し。

雪をスコップで掘っていきます。意外と早く出来た。

以前、雪崩の調査で身長以上の縦穴を掘った時よりは簡単か!

何と木の根元にはフキノトウがありました。

雪の下でも緑色して力強く。

青いケシの苗などを並べて埋めていきます。

春までおやすみなさい。

冬のつらさを知ればこそ、春の喜び良くわかる。

春には綺麗な花を咲かせておくれ。

ゲレンデレポート

2012/02/15

2月14日、ゲレンデを眺めていると人だかりが・・・。

あれは、超絶大人気キャラのアルクマさん!

一ファンの私も、目線向けてもらって写真を撮らせていただきました。

エスカルプラザの文字をしっかりと入れるあたり、我ながら営業というか何というか・・・。

 

アルクマさんは、スキーもお上手なようです。

人間用のリフトには乗らないので、スノーモービルの二人乗りで!

びゅーん!

いってらっしゃい。後姿も何かいいね。

滑ってる写真は撮れませんでしたが、このスケーティングの優雅さだけでも、アルクマさんの技量が素晴らしいとわかります!

日を同じくして幸せの鐘のあたりに、かまくらが出来ました!

スキー場らしく?小さい重機を使って、半日とかからず完成していました!

見事な職人技で。

誰でも入れますので、皆さま仲良く御利用ください。

・・・この雪だるま、仕事終わりにゲレンデで缶コーヒーを飲みながら眺めていると、

頭が自重で落ち、地面で割れる瞬間を偶然見ました・・・。

「ゲレンデ内」に作られた雪だるまは、圧雪車で容赦なく粉砕圧壊転圧されます。

その前に自ら果てるという、何と言う潔い大和魂か!

 

隣のいいもりゲレンデでは、大会等がよく行われます。

今日この日は、白馬南小学校の大会だったようです。

聞けば、全校生徒参加の、いわば運動会のようなものらしく。

様子を見に行くと、子供さんが小学校に通う、総務部のMさんと、副支配人のKさんが運営スタッフとして参加していました。

リフトから見下ろすと総務部Mさんが、準備運動らしく先頭で滑っていました。

白馬出身Mさんの趣味は、子供のスキーのワックスがけ!

今月の休みの全ては子供のスキー大会参加や送迎等に費やしているという!

昨晩、仕事を隣でしている際に色々と伺いました。

その後、隣のスキー場にいる子供を迎えに行くと言って職場を後にしました。

何という理想的なお父さん!

 

 

休みの日にスキー場を滑れば、色々なことが見えてきます。

自身がお客になったつもりで見た施設の分かりにくさなどのマイナス面。

先日滑った別のスキー場と比べた場合の良い点悪い点。

缶コーヒー片手に休憩室で耳を済ませてみたり、声をかけて話してみたり。

エスカルプラザでないレストランで食べてみて、どっちが美味いか!?など確かめてみたり。

今流れていた放送、明日はもっと基本ボリュームを上げてみようか・・・。

・・・これじゃ休みじゃなくて仕事か!?

いや、社員として大事なことか。

例えば、夏に山に登っても植物を観察し、覚え比べる仕事になってしまいます。

大事なのは自分の見方それ一つなんでしょうかね。

 

ということで、気分転換に後半は、

ウサギの着ぐるみを着て滑りました(笑

展示会?

2012/02/06

室内で育てている青いケシ。だいぶ大きくなりました。

しかし、大きいというものは場所もとるということ。

そして休眠傾向にある株もあるようです。

枯れた葉やアブラムシなどについた葉を除去して、

虫対策の薬を撒いて、肥料を与えて、

休眠させるべき株を全体の半分くらい選定しよう、

ということで、大株になっている青いケシを全て並べてみました。

ドンッ!

おお、並べるとなかなかの迫力!

冬のスキー場に実に似合わない風景。

社員方も、何の露天商だい?と見て行きます。

何か嬉しくなったので、記念写真。

4月に種まいて、頑張って育てた植物たちです。

 

株の手入れをして、これから雪に埋めて休眠させる株を、ここからおよそ半分程度選びました。

選んだ株は、室内の寒い所に置いてから、晴れた日に雪掘って埋めることにします。

果たして、初夏に咲くだろうか・・・?

雪の階段 

2012/02/06

相変わらず毎日のように雪が降ります。

キンとした寒さ。テラスの机の上では雪の結晶が消えずに残っていました。

 

雪が降ると、相応の手間も増えるもので。

増え続ける雪、コンクリート部分との高さに相当の差が出てきます。

そこで、雪の階段を作ったりします。

植物のための雪かきをしていると、階段作りが必要な場所が見えてきます。

作業担当者、ノルマの決まっていない、いわば「雑用」。

けれど、お客様にとっては、確実に「必要な作業」。

階段を作っていると、

「歩きやすいね!」

「通ってもいいですか?(作ってる途中だけど)」

「わあ雪の階段だ!」

など、お客様の様々な様子を見てとることが出来ます。

作った階段を通ってくれるは嬉しいものです。

・・・しかし、通りたい道、ショートカットしたい場所、入り口に近い場所、それぞれなわけで。

全ての場所に階段を作るわけにはいきませんが、大まかな段差作りや、ツルハシで足掛け場所を作るだけでも違うようです。

普通のクツとスキーブーツでは、歩きやすさや歩幅も違うもので、実際に歩いて出来栄えを確かめたりします。

段差は低く、幅は広く、エッジは鋭く、段は水平より奥に低くなるよう、そんなのがコツ、でしょうかね・・・。

うむ、綺麗に出来た!

 

階段を作っていると、スキー客ではない一組のお客様が降りてくるのが見えました。

先日、窓口で対応したテレキャビンの料金を尋ねに来られた、

目が不自由な方とお連れの方でした。

「ここの階段、通っていいですか?歩きやすい階段があって良かったわ」

作り途中もタイミングではあったものの、歩ける場所になっていて、良かった。

 

昨日の天気、吹雪。

今日の天気、晴天では無いが穏やか、五竜岳も見えて。

ねこにゃん うさぴょん

2012/02/05

白馬五竜には、様々な動物が現れます。

カモシカ、クマ、オコジョ、キツネ、

そして、猫や兎も出没します。

「よ」

「あっちだにゃん」

毎週日曜日は午後2時からキッズ向け宝探しイベントをやっています。

雪の中に埋めたカプセルを探して・・・、色々な賞品が当たります!

ネコやウサギに、会えるかも?

え・・・中の人が大変そう?

中の人なんて居ませんよ?

?五竜の経営陣が入っているとか、そんなことはありません。

ネコさんはネコさん、ウサギさんはウサギさんです。

みんなと会ったら、夕方は山に帰るのです。

「いってらっぴょい」

「さあ、わっぴょい」

からーん、からーん

ボクらは仲良し!

ところでキミ、今晩あいてる?

かもかもしかしか かもしかしか

2012/02/03

大雪から一転して、2月3日は綺麗に晴れました!

テレキャビン上に用事があったので、山頂まで行きました。

テレキャビンに乗ると、必ずしてしまうこと・・・それはカモシカを見つけること!

 

自称、社員で一番カモシカを見つける男。

オレの目から、獲物は逃れなれない。

十時の方向に目標を発見! (テレキャビンが写るこの写真は下りの時に撮ったもの)

まずは一頭、旧リフト支柱下。

そしてやや離れて、3頭。(赤丸の中に写るのは2頭)

あれ、欲しい・・・、って感じに何かを見上げているようです。

奥には3頭居ました。

こんな感じで見られれば運が良い方です!

そして、更に進むと別のカモシカが!

曇りなく、純粋な目とココロで見つめれば、遠くもの、見えにくいものも、良く見えるのであります。

上から見下ろすように見えました。

写真には写せませんでしたが、2頭いました。

 

カモシカを見つけることは多いのですが、この日は今までで最多の同時に6頭発見!!

山頂に上がると良い天気でした。

火打山、戸隠、志賀高原まで、良く見えます!

しかし、今日は残念ながら五竜岳などの北アルプスは雲で見えず。

スキーをしない方でも、山をカモシカを見るのに、是非おいで下さい!

それにしても、ここが夏は植物園になるとは・・・、我ながら植物に感心してしまいます。

雪かき

2012/02/01

日本海側は大雪のこの頃、白馬でも多くの雪が降っています。

この窓に雪が張り付くと、

→ 中に光が入らない

→ 雪を溶かすのに室温を使う→室内が寒くなる

そういうわけで、冬の雪国で植物を栽培するには雪かきも必要なわけで。

10分後。雪かき終了。

室温を少しでも高くしたいので、足元の雪も全てどかしました。

 

・・・20分後。

外へ出ると…見る間に雪が積もっています。

机の上にも、足元にも、ガラスにも。

室内から見るとこんな感じです。

夜降って、朝晴れた日には雪かきも効率的ですが、

そもそも雪の日には、光を入れるのはあきらめるべきか…。

そして、夜になると更に積もっていて。

明日も一からやり直し。

まあ、良い運動になるものか。

ちなみに7時?18時くらいの間の積雪量はこれだけ。

うむ、良い雪だ。

夏の準備

2012/01/28

夏の間は仕事が、実にたくさんあります。

園内の除草、歩道管理、植物の栽培などのハード面はもちろん、

それを理解してもらう展示や看板作成なども仕事です。

やらなければいけない事、やるべき事、

やってみたい事、やれば良くなるだろう事、

それらをどのバランスでやるものか、

優先順位、人手、天候等により決めなければいけない。

今年の夏シーズンは植物の栽培に、だいぶ人手や時間を費やした。

…ということで、植物の看板の整理や手入れ等はどうしても後になったもので。

 

冬の間は、案内カウンター、インフォメーション業務の職場を、3人のスタッフと担当しています。

人が少ない日に、看板の手入れ、張替え作業などを手伝ってもらったりします。

「ツボイさーん、夏の仕事、持ち込まないでくださいよ!」

などと言われつつも、4人で仕事を進めれば、効率は4倍にて。

そして、作業終わりには受付カウンターの向かいにある、ハーゲンダッツをおごるもので…。4人で1000円。うーむ、高いのか安いのか。

 

仕事の取捨選択、タイミング、進め方、色々と考えることは多いものです。

それは春か秋か

2012/01/25

例のごとく、冬のスキーセンター内でも窓側で植物を育てています。

気温はおよそ15℃前後。

外が晴れた日は25℃を超え、雪の日は10℃を下回ったりします。

的確な例えで言えば、春の気温変化に近いのかもしれない。

三寒四温、暖かい日もあれば、寒い日も来たりと。

 

しかし、同じような気温ならば、それは「秋」とも取れるのでは…?

種を播いたトレ―ですが、ものの見事に発芽、成長しています。

春に播くべき種ですが、この室内ならば充分に育つようで。

一方、こちらは夏の間に育っていたエーデルワイスを、秋頃から室内で育ててみたもの。先月まで緑色だったのですが、すっかりと葉の勢いも落ちてしまいました。

こちらも外国のサクラソウの仲間ですが、いつの間にか葉が枯れてしまいました。

根の様子や中心部の芽の様子から、死んでるわけではないのですが、2カ月ほど動きがありません。

こちらはマムシグサの仲間のウラシマソウ。夏の間は地上の葉は枯れて次の春まで休眠していたものを、冬も近づいた頃に室内に入れてみました。本来は4、5月に伸びてくる葉が、1月の今、伸びてきています!

 

平均15℃くらい。寒い日も暖かい日もある。

それを「春」ととるか、「秋」ととるか、

つまりそれは、その植物がどういう経緯を経ているか、でしょうか!

夏の盛りを過ぎ、段々と気温が低くなるのを感じ取った植物は、冬を迎える準備をする。ここで室内に入れても、それは秋が続いているということ、あまり成長しない。

種を播いて程よい気温にしておく、寒いところにあった球根を室内に入れる。これらの植物にとっては、春が来た!と感じるのでしょう。

けれど、個体差もあるものか。

同じ場所に置いていた青いケシの仲間。

右のは次々に葉を展開しているものの、左のは真ん中の葉が冬に備えるような形になり伸びてこない。

極端な加温で「夏」を再現すれば伸びてくるのでしょう。

しかし、設備が無いことと、

低温にさらしたあと、雪に埋めて「冬」を感じさせ、春まで休んでもらった方が植物にとっても、「自然」な感じになる、はず。

来週あたりに、「冬」を感じてもらうべき植物は、雪に埋める作業を考えています。

しかし、植物は気まぐれなようで。

一か月ほど前に葉が落葉した樹木ですが、いつの間にか新芽が動いていました。

うまく葉が伸びてくれるだろうか。

植物を育てることは、疑問と発見の連続のようです。