緑の調律日誌

緑の調律日誌

エスカルプラザ温室

2011/10/16

白馬五竜スキー場のベースセンター、『エスカルプラザ』。

夏の時期も、チケット販売、お土産や、展示スペース等、多いに活用しています。

外が寒い時期になっても、エスカルプラザの中は暖かい。

そう、それは植物でも例外では無く。

窓際を温室的に利用しています!

今日も新しい棚を追加しました。

外に置いた苗は休眠期に入ります。

しかし、外に置いていては冬に耐えられそうにない小さな芽生え、

秋、冬の長い時間を無駄にはせず、室内で育て生育時間を稼ぎたい種類、

室内で育てれば冬に咲かせられるか?という、冬に咲かせて夏の広告とする植物、

そして、植物を栽培するあらゆる探求(やや趣味的な)。

これらの植物を冬中、室内で育てます。

もともとはプールとしての利用があったこの場所、ガラス張りの窓際は日光量も十分です。

今日の最高温度は24℃、最低気温は16℃、暖かい春の頃といった人にも優しい温度、理想的です。

フジアザミ。世界最大級の大きさの花を咲かせます(ガシャポンのカプセルくらい)。

『山野草の観葉植物的栽培』というテーマで育てているひとつ。

春に芽生えて、半年でこんなに大きくなるとはねえ・・・。

まだまだ元気に成長しています。

こちらはミズバショウ。

『山野草の想定外オシャレ的栽培』というテーマで育てているひとつ。

100円で買った金魚鉢みたいなのに入れています。

室内に入れて一月弱、イモから新芽がニョキニョキ出てきています。

そして、こちらはヒマラヤの青いケシ。

太陽に向かってぐんぐん伸びています。

天井もガラス張りだったらまっすぐ伸びるのですが、どうしても窓際に傾いてしまいます。

室内でポットの植え替えをしたりします。

人目につくところで、挨拶しながら作業をしていると、植物好きの方は「何やってるの?」というように見学しに来られます。

話してみると、今回初めて来たという方の多いこと。

「この花が咲く7月頃にまた来てくださいね」

実演しながら営業活動をしているような・・・。

けれど植物を育てることに興味ある方も多いので、お客様から見ても面白いはず!

夏の間外で育てていた青いケシの一部を9月頃から室内に入れています。

その先発隊もなかなか大きくなってきています。

スキー場の季節も、この窓際で植物栽培をする予定です。

去年省スペースで試したところ、想像以上にうまくいったので、今年は場所を拡大して。

さて、どこまで上手くいくか。

冬のスキー場の新たな挑戦が始まっています。

晩秋のキスゲ

2011/10/16

「ニッコウキスゲ」をご存知ですか?

7月の植物園、アルプス平自然遊歩道でたくさん花を咲かせる、黄色いユリです。

県内のいたるところで見られます。

開花の時期は、

意図的に白馬の山麓で育てると6月頃、

県内の自生地では主に7月。

残雪の多い場所では8月まで見られることも。

ところで、9月、10月に咲くニッコウキスゲの仲間をご存知ですか?

写真は、ハマカンゾウ。

名前の通り海辺に咲きます。

神奈川県への帰省時に、三浦半島にて種や幼苗を採集して鉢で咲かせたものです。

ニッコウキスゲよりいくらかオレンジ色を帯び、花びらにも薄く筋が入ります。

性質は頑強で葉や茎もニッコウキスゲよりも太くて丈夫。

そして特徴は秋、9月頃に咲くという遅い開花時期!

さらに、何と、植物園に植えてみた個体では今日も花が咲いていました!

写真は10月16日撮影。

寒さのせいか、ちょっと弱気な感じで。

しばらく鉢展示していたのですが、強風で倒れたため、若干弱り気味ですが。

まだつぼみが5個ほど見えます。これから、咲いてくれるかな?

 

ニッコウキスゲの花なんてあるわけない紅葉の時期。

えッ?ニッコウキスゲ!?と思わせてくれる花が咲いているのは面白いものです。

紅葉見ごろです!テレキャビン周辺のブナ

2011/10/14

秋も深まってきました。

今回の記事の写真は全て、本日10月14日に撮影のものです。

白馬の山麓から眺める白馬三山と八方尾根。

良い感じに紅葉が里まで降りてきているのが見えます。

こちらは五竜テレキャビンの周辺のふもとから。

左上の斜面の上がテレキャビン、植物園のあたりです。

テレキャビンに乗りながら眺めるブナが凄く良い感じに染まってきました!

上から下を眺めるとこんな感じです。

周りのブナが凄く良く色づいています。

この辺の紅葉は色づいたばかり、来週くらいまで持つでしょう!

・・・そんな中、空気読めよ君達、というくらいに緑みどりしている斜面があります。

どうも遠くから見るとハンノキの類の様子。

ここは沢沿いで小規模な雪崩も起きるのでしょうか。

おそらく長期間育っているブナとは違い、崩れやすい場所でハンノキだけが生育しているような。

だから他の斜面と違い小さい木が多く、今の時期に紅葉しない木で統一されている・・・。

そんな自然の面白さを感じさせてくれるようです。

前向きに考えれば、全部紅葉より、緑の場所がある方が際立ちます!

植物園内からもこんな感じ。

紅葉の散策場所を探している方は、ぜひお越しください!

北アルプスを向こうから

2011/10/12

植物園内から見る北アルプス白馬岳?五竜岳の眺めは良いものです。

写真右手には雨飾山、火打山、妙高山と見えます。

こちらから見えるということは、向こうからも見えるわけで。

では、どのように見えるのか・・・?

ということで、百名山の一つでもある、火打山に登り、山頂からこちらを眺めてみました!

遠くに見える稜線が北アルプス。

山頂に着いたのは11時半。ちょっと日が高くなっているせいか、かすんできています。

山頂手前で午前中に撮った写真ではこんな感じです ↓ 。

 

植物園はどこだろう・・・。

園内から火打山が見えるので、ここからも見えてるはずだけれど、さすがに遠くてわからないですね。

拡大して、右から白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳の白馬三山。

園内から見るより、白馬岳と杓子岳の間が相当開いているので、印象がだいぶ変わります。

真ん中の雪渓が大雪渓でしょうが、良くみえています。

 

ところで、火打山はこんな山でした。

天狗の庭という湿原が特徴的です。

天狗の庭を抜けると、あとは山頂までひたすら登り!

今回、連休の最終日に登ったのですが、多くの登山客が見受けられました。

写真は途中ですれ違った登山専門のツアー会社からのご一行様。

向こうからこっちも見えているのだろうな。

登りはつらいけれど、この間、眺めは常に最高です。

一週間前にはこのエリアも雪が降ったようですが、好天続きでも残っている場所がありました。

これからは更に新雪で埋まっていくことでしょう。

黒沢池ヒュッテのあたり。紅葉は山頂ではピーク過ぎ、登山口ではやや早め。

登っている最中が良い様子でした。

何というか、なだらかな場所も多いものです。

比べるとやはり北アルプスは険しい場所が多いものだと改めて感じます。

隣の芝は青い、では向こうの山の紅葉は・・・。

写真左の赤はハウチワカエデ、右の黄色はミネカエデ。

白馬五竜の自然遊歩道では、ミネカエデ等の黄色い木が多いですが、

心なしか赤い木が少ないように感じます。

白馬五竜は地質のせいで低い木が多く、目線の高さで木を眺めますが、

太陽が上にある時間帯は、木漏れ日のように見上げる位置も良いものですね。

火打山はやはり人気の山のようで、登山道、登山口、駐車場などもしっかりと整備されています。

道中の階段や木道には「平成22年度施工」ともあったように真新しい道が多いのが印象的でした。

 

たまには間近の山を離れて、遠くから眺めてみる。

色んなものが改めて見えてくるようです。

紅葉が見ごろです!地蔵のケルン

2011/10/05

さて、初冠雪もあった白馬では、紅葉が見ごろを迎えています!

今回の記事の中の写真は、全て2011年10月3日に撮影したものです。

地蔵の頭の周辺の色づきが良い頃合です!

ケルンの裏側から見ると、ケルンから山並みを撮影する人がたくさんいます。

ミヤマナラの紅葉。

この周辺にはたくさんあり、赤から黄色のグラデーションが特に鮮やかです。

マルバマンサク。

こちらもマルバマンサク。

同じ種類でこうも色が違うとは・・・。理由はなんでしょ?

ナナカマドの実が鮮やかです!

・・・ところで、実のところ、今年の紅葉はキレイで無い木も多い様子。

写真はミネカエデ。葉が焼けています。

暖かい日が長く続きすぎた上に、急に冷えたので体力の無い木は対応出来なかったのでしょうか?

よく見ると、ナナカマドの実の写真でも葉はあまりキレイで無いような・・・。

こんなことを書くと、営業部長殿に怒られるか!?(笑

いや、今までの写真はキレイに撮れてるだろうし、遠目にも分からない。

ただ、葉の写真にこだわりすぎる人は気がつくところも多いかもしれません。

このブログではホントのことをちゃんと書いていきたいもので。

湿原のあたりを見下ろしたところ。

良い感じに色づいてきています。さらに深まるでしょう。

地蔵の沼のあたりもすっかり色づきました。

ところで、テレキャビンの周りの紅葉はまだまだこれからです。

 

大まかな予想、傾向として、

10月8日?10日の連休頃では、自然遊歩道のあたりが見ごろ。

その来週くらいに、テレキャビン周りが色づいてる、それくらいでしょうか。

 

紅葉を見に、いこうよう!

良くあるシャレで締めくくるとします。

初冠雪!

2011/10/05

10月3日、山を眺めると、山が雪に覆われていました!!

北アルプス立山連峰で初冠雪、平年より5日早く、昨年より24日早いようで!

 

10月3日は仕事を休んでいた日で、山麓から眺めた景色に驚きました。

以下の写真は、10月3日より快晴だった、10月4日のものです。

園内からの景色。クリックして拡大してみてください!

地蔵のケルンから、冠雪した山並みが良く見えます!

紅葉もケルン周辺では見ごろです!

 

今日明日(5日、6日)は天気が悪いです。

しかし、前向きに考えれば・・・、

山頂では雪に変わる?→連休頃の休みには雪山と紅葉の景色が!?

さて、どうなるでしょう。

FM長野エバーグリーンキャンペーン Oasis79.7 ネイチャーミーティング in 白馬五竜

2011/10/01

本日、10月1日、FM長野さんとの企画で、植物園内、自然遊歩道をトレッキングし、秋を満喫するイベントが行われました!

まずは開会式。アルプホルンの音色が響きました。

数日前の天気予報では雨だったものの、雨の降る気配は無し!

・・・しかし、山麓から見上げる先は一面の霧・・・。

地蔵の頭を過ぎて、見返り坂まで上がりました。

晴れならば、ここから白馬の街並みを紅葉と共に見下ろせるのですが、霧で見通せるのは10m先くらいまで・・・。

同行されたお客様が言って下さった、

「景色は見えなかったけれど、お兄さんの解説が良かったから見えた気になったよ。ホラ、落語とかでも情景が浮かぶよね」

いや、嬉しいものですね!

そして、ぜひ次は晴れを狙って来てみてください!

数日前に登った時は緑色の葉が多かったものの、今日になっては相当紅葉が進んでいました!

一気に冷え込んだからでしょうか、正直ここまで紅葉が濃くなっているのには驚きました!

散策後には高山植物であるタカネナデシコの苗を配布しました。

何かと名前を聞くようになったナデシコ。

皆さん、頑張って育ててください!

昼ごはんの後は、お楽しみの抽選会。

折りたたみ自転車が当たった方は名古屋からの参加!

名古屋までこのチャリで帰る!のは無理だと仰っていました(笑

たくさんのご参加、ありがとうございました。

またのお越しをお待ちしています!

 

山でウィスキーを飲み、園内広場で水割りを飲んでいたお父さん、最後にはビールを飲んでいました。

「あちこちで飲んでいますね!」

「そうさ、標高に応じて段々薄めていくのさ」

「・・・じゃあ、帰って飲むのは水ですね(笑」

「一本取られた、次来る時は覚えてろよ!(笑」

「また来てくださいね」

色々あった楽しい一日となりました。

今年の紅葉は遅い!?

2011/09/30

植物園に隣接するアルプス平自然遊歩道では、紅葉する木も多く、秋にはおすすめの散策路です。

ところで、今年は紅葉が遅いように感じられます・・・。

先日歩いた時の写真と、別の年の同じ日に撮った写真を比べてみました。

2011年9月27日

2009年9月27日

なんということでしょう。

どう見ても、ものすごく違いますね。

今年の紅葉の傾向、などの評判は聞いたことは無いですが、遅れているのは事実のようで。

個人的な見解では、標高1500m以上でも9月に暑いと感じる日が多かったので、そのせいで遅れているのではないでしょうか。

五竜岳から下山してくる方に話を聞いても山頂などの紅葉もまだ早かったそうです。

 

それでも、最近はめっきり寒くなってきました。

急に寒くなったもので、これから一気に紅葉する?

これからが楽しみです。

小さくても咲きます

2011/09/26

種から植物を育てていると、色々な発見があります。

単純かつ気になること、「種播いてから何年で咲く?」

生育環境が第一でしょうが(温度や肥料)、同じ環境でも個体差が出るのは当然のようで。

エーデルワイス。

200株ほど同じ環境で栽培していたのですが、気がつけば一株だけ咲いていました。

これは、一面が雪に覆われている3月ころ、スキー場室内の窓側で種を播いてみたもので、つまりおよそ半年で咲いたものです。

ミヤマトリカブト。

あら、まあ可愛い。

花を鈴なりに咲かせるトリカブトですが、1つだけ花がついています。

種を播いてから二年目。上手に育てれば二年で結構咲くのでしょうが、育て方がまだ下手だったのか、他はまだ小さいままです。

 

こういうのを見ると種から育てる楽しみを実感しますね。

【予告?】紅葉の三段活用

2011/09/26

三段紅葉、里は緑、ここは赤、山は雪の白。

写真は2009年のもの、日付は10月12日です。

雪が降ったようなその日の朝にはこんな感じに見られます。

晴れが二日も続けば山頂の雪はまた溶けてしまうでしょうし、天気が悪すぎて山が見えなければ意味も無いわけで。

今年はどうでしょうか。

運と勘、もしくは長期滞在!良い景色を目指してみてください!