11月に変わりつつ最近まで暖かい日が続いていたものの、ここ2、3日は寒さを感じるようになってきました。
何となく雨っぽい15日の午前中、山を見上げると・・・
霧の境が白く変わっています!!
今日はゴンドラの上まで行っていませんが、どうやら標高1200mくらいより上では雪が降っているようですね。
人工降雪機が稼動していました!
聞けばテスト的な運用のようです。噴出する霧がマイナス3℃以下だと雪に変えることが出来るようで。
もうすぐスキー場の季節が始まります。あと一月もすれば・・・。
2011/11/16
2011/11/07
10月の下旬に、エスカルプラザ内で色々な植物の種まきを始めました。
播いたらすぐ出るような種が多く出始めています。
ナデシコ類などがすぐ発芽するのは予測出来たのですが、やや意外なものも。
Leontopodium souliei。四川ウスユキソウという名前でも呼ばれるようですが、エーデルワイスの仲間、といったところですね。
キク科の仲間は発芽率が良いほうですが、播いて一週間ほどでたくさん発芽してくれました。
こちらは、青いケシの仲間、メコノプシス・ホリドゥラ。
この小さな芽から花が咲くまで育ってくれるか・・・!?
今まで青いケシの仲間は播いてから半月以上で発芽していましたが、今回この種類だけは色んな条件に置いた苗箱全てで一週間ほどで発芽していました。種子の状態も良かったのでしょうかね。
いわゆる高山植物の類は、発芽そのものがうまくいかないことも多くあります。
アサガオやヒマワリなどは播いたらすぐ発芽するものですが、野生の植物だとそうもいかないことが多いです。
例えば低温の条件で長期間置かないと発芽しないとか(冬の時期を経験しないと発芽しない、秋にこぼれた種が発芽してすぐ冬が来たら枯れてしまう)、二年越しで種子が熟成してから発芽するとか、そんな種類もあったりします。
また、一斉に発芽しては急な環境の変化で全滅する恐れもあるとかで、発芽時期が自ずとバラバラになったりと。
とりあえず今は、播いてからすぐに発芽する種類がどんどん発芽してきています!
これらの芽生えを、きちんと育つように管理するのも一苦労ですが・・・。
現在、植物園→スキー場への転換時期ですが、植物園部門は常に最盛期であります。
2011/11/06
2011/10/31
2011年度の植物園営業は、本日、10月30日を持って終了いたしました。
ビジターセンターの展示パネルや模型も全て撤去しました。
冬には多くの人が利用する休憩室へと変わります。
植物園の草を刈り、焼却しました。
スキー場営業前にほとんどの草を刈ってしまうのですが、刈り取った草を積もらせず株元の風通しを良くした場合の方がシモツケソウやヤナギランの開花が鮮やかだったことから、今回はそれなりに広い規模の草刈り&焼却を試してみました。来年はどのくらいに花が咲いてくれるのか、たぶん大丈夫。
植物園、自然遊歩道に設置した案内板、植物解説看板などを全て撤去しました。
雪国、ゲレンデの植物園の都合上、こういった作業がどうしても必要になります。
設置しっぱなしだと、回収や設置の手間も無く、様々な工夫もしやすいのですが・・・、
この機会に看板の考え直しやバージョンアップなどが出来る、と前向きにとらえましょうか。
植物園に訪れてくださった皆様、ありがとうございました!
また来年のお越しをお待ちしております!
本ブログの方は、雪が積もるまでしばらく続く予定です。
もう少し、お付き合いくださいませ。
2011/10/27
白馬村が霧に包まれている早朝、出勤してテレキャビンに乗り込みます。
早朝に霧がかかることが良くあるのですが、エスカルプラザの標高より上に行くとその雲海から抜け出すことが出来ます。
テレキャビンの周りの紅葉もそろそろ終わりです。
今は白馬村内の紅葉が良い時期になっています。
今日の北アルプスの景色は見通し最高、雲ひとつ無く!
一昨日の夜に再び北アルプスに雪が降りました。
昨日の園内は山が見えたり見えなかったり。
今日は凄く良い感じです。
園内のあちこちには霜が降りてきていました。
雨飾山から戸隠の方面。
写真左に見える火打山の山頂にはしっかり雪が積もっています。
園内のブナもすっかり葉を落としたようです。
園内にある池。白馬三山が写ります。
こう撮ると、それなりに大きい池のようですが・・・実際は直径2?3mの小さな池。
八方池や白馬大池くらいの大きさに見える、かな。
赤い実のナナカマド。
葉はすっかり落ちたものの、赤い実が鮮やか!
園内の青いケシも霜につつまれています。
葉の毛に水が溜まりやすいためか、霜がつきやすいようです。
上の写真とは別の種類の青いケシ(M.integrifolia)。
葉の毛がより細かいためか、大粒の水滴がつき、凍り付いています。
午後の園内では山頂の雪もだいぶ溶けたようで。
秋晴れなのか冬晴れなのか、山が近くに感じるような気がします。
先ほどの写真と同じ青いケシ。
霜が溶け、生き生きとした姿に戻りました!
これを繰り返して、冬が来て、来年咲くことでしょう。
こちらのケシでは、朝と同じ形で水滴が残っていました!
見比べると面白いものですね。
明日も同じ形で凍っているのか・・・?
園内もめっきり寒くなりました。
例年は、あと一週間もすれば園内に雪が積もり、あと一ヶ月もすればスキー場へと変わります。
毎日のように北アルプス五竜岳の麓へ通う日常。
日々の移り変わりが、この頃はとても早く感じられるようです。
2011/10/22
信州大学の経済学部ゼミと入れ違いに、安曇野にある南安曇農業高校の学生が訪れました。
園内から持っていったユリを培養して育て、また植え戻しにきているわけです。
今年で活動も4年目を迎えます。
こちらはササユリ。
来年花を咲かせるかはわからないようですが、麟片から培養したもので、種を播くよりも早く育っているようです。
こちらはコオニユリ。
何年か育てていたものらしく、相当大きくなっています。食べたらおいしそう。
植栽後は、園内の育苗施設での見学。
種から播けば、たくさん育つけど時間がかかる。
培養すれば、相応の手間や機材は必要でも時間を短縮できる。
どちらにせよ、双方の良し悪し、実際の手間などを知らなければいけないわけで。
去年播いたものはこれ、一昨年からのものとはこれだけ成長が違う。など比べながら確認していきました。
来年は企業研修で、栽培を手伝いに来てくれるかな。
そうすれば、こちらは人手が助かり、学生たちはバイオでない種からの手間暇を知ることが出来、一石二鳥なわけで。
2011/10/22
2011/10/16
白馬五竜スキー場のベースセンター、『エスカルプラザ』。
夏の時期も、チケット販売、お土産や、展示スペース等、多いに活用しています。
外が寒い時期になっても、エスカルプラザの中は暖かい。
そう、それは植物でも例外では無く。
窓際を温室的に利用しています!
今日も新しい棚を追加しました。
外に置いた苗は休眠期に入ります。
しかし、外に置いていては冬に耐えられそうにない小さな芽生え、
秋、冬の長い時間を無駄にはせず、室内で育て生育時間を稼ぎたい種類、
室内で育てれば冬に咲かせられるか?という、冬に咲かせて夏の広告とする植物、
そして、植物を栽培するあらゆる探求(やや趣味的な)。
これらの植物を冬中、室内で育てます。
もともとはプールとしての利用があったこの場所、ガラス張りの窓際は日光量も十分です。
今日の最高温度は24℃、最低気温は16℃、暖かい春の頃といった人にも優しい温度、理想的です。
フジアザミ。世界最大級の大きさの花を咲かせます(ガシャポンのカプセルくらい)。
『山野草の観葉植物的栽培』というテーマで育てているひとつ。
春に芽生えて、半年でこんなに大きくなるとはねえ・・・。
まだまだ元気に成長しています。
こちらはミズバショウ。
『山野草の想定外オシャレ的栽培』というテーマで育てているひとつ。
100円で買った金魚鉢みたいなのに入れています。
室内に入れて一月弱、イモから新芽がニョキニョキ出てきています。
そして、こちらはヒマラヤの青いケシ。
太陽に向かってぐんぐん伸びています。
天井もガラス張りだったらまっすぐ伸びるのですが、どうしても窓際に傾いてしまいます。
室内でポットの植え替えをしたりします。
人目につくところで、挨拶しながら作業をしていると、植物好きの方は「何やってるの?」というように見学しに来られます。
話してみると、今回初めて来たという方の多いこと。
「この花が咲く7月頃にまた来てくださいね」
実演しながら営業活動をしているような・・・。
けれど植物を育てることに興味ある方も多いので、お客様から見ても面白いはず!
夏の間外で育てていた青いケシの一部を9月頃から室内に入れています。
その先発隊もなかなか大きくなってきています。
スキー場の季節も、この窓際で植物栽培をする予定です。
去年省スペースで試したところ、想像以上にうまくいったので、今年は場所を拡大して。
さて、どこまで上手くいくか。
冬のスキー場の新たな挑戦が始まっています。
2011/10/16
「ニッコウキスゲ」をご存知ですか?
7月の植物園、アルプス平自然遊歩道でたくさん花を咲かせる、黄色いユリです。
県内のいたるところで見られます。
開花の時期は、
意図的に白馬の山麓で育てると6月頃、
県内の自生地では主に7月。
残雪の多い場所では8月まで見られることも。
ところで、9月、10月に咲くニッコウキスゲの仲間をご存知ですか?
写真は、ハマカンゾウ。
名前の通り海辺に咲きます。
神奈川県への帰省時に、三浦半島にて種や幼苗を採集して鉢で咲かせたものです。
ニッコウキスゲよりいくらかオレンジ色を帯び、花びらにも薄く筋が入ります。
性質は頑強で葉や茎もニッコウキスゲよりも太くて丈夫。
そして特徴は秋、9月頃に咲くという遅い開花時期!
さらに、何と、植物園に植えてみた個体では今日も花が咲いていました!
写真は10月16日撮影。
寒さのせいか、ちょっと弱気な感じで。
しばらく鉢展示していたのですが、強風で倒れたため、若干弱り気味ですが。
まだつぼみが5個ほど見えます。これから、咲いてくれるかな?
ニッコウキスゲの花なんてあるわけない紅葉の時期。
えッ?ニッコウキスゲ!?と思わせてくれる花が咲いているのは面白いものです。
2011/10/14
秋も深まってきました。
今回の記事の写真は全て、本日10月14日に撮影のものです。
白馬の山麓から眺める白馬三山と八方尾根。
良い感じに紅葉が里まで降りてきているのが見えます。
こちらは五竜テレキャビンの周辺のふもとから。
左上の斜面の上がテレキャビン、植物園のあたりです。
テレキャビンに乗りながら眺めるブナが凄く良い感じに染まってきました!
上から下を眺めるとこんな感じです。
周りのブナが凄く良く色づいています。
この辺の紅葉は色づいたばかり、来週くらいまで持つでしょう!
・・・そんな中、空気読めよ君達、というくらいに緑みどりしている斜面があります。
どうも遠くから見るとハンノキの類の様子。
ここは沢沿いで小規模な雪崩も起きるのでしょうか。
おそらく長期間育っているブナとは違い、崩れやすい場所でハンノキだけが生育しているような。
だから他の斜面と違い小さい木が多く、今の時期に紅葉しない木で統一されている・・・。
そんな自然の面白さを感じさせてくれるようです。
前向きに考えれば、全部紅葉より、緑の場所がある方が際立ちます!
植物園内からもこんな感じ。
紅葉の散策場所を探している方は、ぜひお越しください!
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