緑の調律日誌

緑の調律日誌

明日開園です! 6月15日開花状況

2010/06/15

いよいよ開園が明日に迫ってきました!

現在咲いている花の情報をお届けします。

園内のコマクサが咲き始めました!

今年は雪が多かったのですが、ロックガーデンの山頂部分は風が強く、積もる雪が薄い場所なので雪解けも早かったものです。

周辺のウルップソウなども咲き始めています。

他にはクロユリ、ハクサンイチゲ、シラネアオイ、ツバメオモト、ノウゴウイチゴなど色々と咲いてきています。オオバキスミレの群生が遠目にも黄色に分かるくらいです。

アルプス平自然遊歩道ではまだ雪が残っている場所もあり、そのためにミズバショウやカタクリが見ごろの場所もまだあります。6月には珍しい雪の感触、通行の際はご注意ください。

 

明日16日は、いよいよ白馬五竜高山植物園の新規開園です!

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

カモシカ赤ちゃん 大町山岳博物館

2010/06/14

長野県大町市にある「大町山岳博物館」ではニホンカモシカの飼育を行っていますが、先日9日に飼育中のカモシカが子供を産んだようです。

13日から一般公開とのことでしたが、その公開日に博物館まで行ってきました。

実はカモシカが個人的に大好きです。

偶然?にも野生のカモシカに触れたことがあったり、乗っているバイクがSEROW(カモシカ)だったり、白馬五竜の園内でよく見かける動物もカモシカだったりします。

カモシカの赤ちゃんですが、それにしてもかわいいものですね!

動物の赤ちゃんは育つのが早く、ぜひ見に来てください、とのようです。

白馬五竜高山植物園へアクセスするゴンドラの中からカモシカを見かけることは多いですが、これからはもっと注意して見てみようか。

長野県植物研究会195回例会

2010/06/14

「長野県植物研究会」というものがあります。

様々な視点から長野県の植物について研究を行っている研究会ですが、大学教授、博物館学芸員、県の研究員、民間の調査会社、高校の先生、学生、純粋に興味のある方、色々な方が参加しています。

今回は大町山岳博物館での講演会と近隣の山での植物リスト作成などを行いました。

それにしても、植物が好き、という言葉だけでは言い表せないような方が集まるわけです。

宴会をしながらも、聞こえる会話の内容は植物のことが殆どで、あちこちで各自が持参した植物標本を酒の肴にしながら、その変異や分布について語るわけです!

※植物の標本は見かけは押し花ですが、葉から根まで完全な形を保つものです

間違いなく、この場所に県内屈指の植物有識者方がいて、そしてその後継者方もここで知識を得ていくわけですね。

このような会に参加すると、自分の未熟さ、目指すべきものがどういうものか、それらを理解することが出来る気がします。私も研鑽を積んでいきたいと思っています。

雪解けの植物 6月9日開花状況

2010/06/10

園内では開園がまだ先にも関わらず、スタッフや来園者の方々の希望も聞かずに咲き出してしまっています(笑

園内で最も知られた高山植物、コマクサです。

本格的な開花はまだ先ですが、早くも咲きそうな花がいくつもあります。

コマクサは、花が次々に咲くため、「花期」という点ではそれなりに長いのですが、先に咲いた花がしおれたのが長くついているので「綺麗な写真」を撮ることを目的とする方は、咲き始めの時期がおすすめです。

 

チョウノスケソウです。そのむかし、長之助さんが発見したようです。

この花は意外と花期が短いです。今が咲き始め、6月中に咲き終わりでしょうか。

 

知っている人は大好き!クロユリとウルップソウです。

どちらもまだつぼみですが、6月16日の開園時には咲いているはずです。

この花も花期は短く、7月上旬までに咲き終わってしまうかと思います。

おすすめは6月下旬、今から白馬行きの旅行計画をどうぞ!笑

 

雪解けのこの時期は高山植物の駆け出しの時期。

目まぐるしく移り変わる園内の植物にどうぞご注目ください!

園内の雪、もうすぐ消えます

2010/06/10

今年は雪が多い年でした。

しかしもう6月、初夏ともなり、園内にもようやく春(?)が訪れています。

開園は6月16日ですが、その時期には園内の雪はおそらく完全に消失、

しかしアルプス平自然遊歩道には雪が残っているかもしれません。

もっとも眼前の3000m級北アルプスには夏まで雪があります。

植物だけでなく雪を眺めに来る、そんな目的も良いかもしれません!

手作りなんです 案内看板

2010/06/07

2010年6月16日、

「白馬五竜高山植物園」のリニューアルオープンが迫ってきました。

 

以前は「五竜アルプス山野草園」という名で親しまれていましたが、

『植物園』としての体制を整える方針のため、今年より名称が変更となっています。

学術的な視点を交えつつ、自社での育苗なども行いつつ、他地域の植物園との情報交換、種子交換なども盛んに行っていく予定です。

ところで、旧名称の看板を変更しなければいけません…。

実は植物園内やエスカルプラザには社員による手作りのものが数多くあります。

ロックガーデンの施工・石組み、園内のあずま屋・ベンチ、エスカルプラザ内の内装の数々、ビジターセンター、数えればキリが無いほどに。

ということで、案内看板の変更も自らの手で行います。。。

この案内板を頼りに、迷わずに園内を散策下さい!

ヒマラヤの青いケシ

2010/06/04

「青い花は…?」と尋ねられて思いつくものを想像してみてください。

子どもの頃に育てたアサガオや、梅雨の頃のアジサイ、園芸店で見かけた名前は知らないあの花…。思いつきはするものの、意外と「青」といった花は少ないような気がします。

この花の色は、忘れられない「青」になるかと思います。

ヒマラヤの高山にみられる青いケシ “Meconopsis(メコノプシス)”の仲間です。

25℃を超えるような地域では上手く育たず、栽培が難しい種類とされています。

標高1500mの白馬五竜高山植物園は野辺山や軽井沢より冷涼な気候であるため、青いケシの栽培、生育には適しているものです。

  

写真の青いケシは、白馬山麓の育苗施設で実験的に育てたものが今年咲いたものです。

園内の青いケシはまだ指一本分くらいの大きさですが、見ごろは7月になるかと思います。

本ブログにて開花情報をお伝えしますので、お見逃しなく!

外国の高山植物

2010/06/04

白馬五竜高山植物園は北アルプスの高山植物がメインとなっていますが、日本の植物との比較や、より楽しんで頂くために外国の高山植物のエリアも昨年度までに整え、今年より本格的にオープンします。

鮮やかなピンクの花はヒマラヤ原産の「プリムラ・ロゼア」

紫色の花はヨーロッパアルプス原産の「ソルダネラ・アルピナ」

共にサクラソウ科の植物です。サクラソウの仲間は春先に咲くものが多いですが、ここまで早く咲くとは、やや誤算…。6月16日の開園時にまで花が持つようにと期待していますが。

外国の高山植物がみられるロックガーデンでは、四季を通して様々な花が咲くように準備をしています。

ぜひ一度訪れてみて下さい!

季節外れのカタクリ 標高1600m

2010/06/04

カタクリ?、カタクリ粉なら知っているけど…?

昔はカタクリの根っこのあたりからデンプンを取り、それがカタクリ粉と呼ばれていましたが、今ではほとんど全てがジャガイモからデンプンを取っています。

早春に咲く花として知られ、白馬村の村花ともなっているカタクリ。

開花の時期は桜の時期と大体同じで、長野県内の平地で4月に咲くのが普通です(白馬村では4月下旬?5月上旬)。

標高1600m前後のアルプス平自然遊歩道では今、この時期にカタクリの花が咲いています。

それも場所によっては芽が固い雪を突き破って生えてきます!これはすごいぜ。

登山道のど真ん中にも生えています!

夏には葉も完全に地上から消えてしまう植物ですが、夏の登山道の足元には色々な植物が実は眠っているのかもしれません。

ミズバショウ 地蔵の沼

2010/06/04

湿原に咲くミズバショウ、その姿を見たことはありますか?

白馬五竜高山植物園から五竜岳へと至る登山道。

その一部が「アルプス平自然遊歩道」として整備されていますが、湿原が点在する歩道沿いには「地蔵の沼」と呼ばれる沼があります。

沼の底は黒い泥であり、時期やタイミングによっては鏡のように映ることもあります。

実は地蔵の沼のミズバショウは比較的早く咲くため、園内の整備点検のこの時期しか見られない光景ですが、遊歩道沿いの雪解けの遅い場所ならば、6月末までミズバショウの姿を見られることがあります。

アルプス平自然遊歩道のこのあたりには、自生のニッコウキスゲなども多く、紅葉が鮮やかなツツジやカエデ類なども多いため、四季を通して散策が楽しめる場所でもあります。