パトロールでは毎日夕方にメールが一斉送信されます。そこには翌朝までの降雪予報や翌日のシフトなどが書かれているのですが、昨日のそれには「明日からキャビン営業です」との一文が。

皆様に大変なご迷惑をお掛けしてしまいましたが、およそ一週間ぶりにゴンドラテレキャビンが通常営業できるまでとなりました。

この一件で知ったことがあります。

ススで真っ黒になりながら片付けをする索道チーム、喉が枯れる思いでご案内をしたチケットチーム、増便などに対応しきったドライバーチーム、大量のお昼のお弁当を朝には作り上げていた従食チーム、一日でも早い復旧めざして昼夜仕事をしてくださった修理チームの方々、そして４７さんのご協力があってはじめて私たちがアルプス平に上がれたこと。他にも多くの人が色んな思いでいたことでしょう。

切ない思いをしながらも前を向く強さや、このスキー場への愛着を多くのスタッフから教えてもらい、その仲間たちの仕事に心を打たれました。

ゴンドラが日常を取り戻し、いつものみんなにいつもの場面で手を振ったり一言交わしたり、その笑顔が見られることがこんなにも嬉しいとは。

改めまして、今日からまたよろしくお願い致します！

 

ゲレンデはというと、久しぶりに穏やかな青空。

日に照らされた雪面はやはりザブザブ。はじめ中太やわらかめの板で巡回に出た私はズルズルとコントロールのきかない足下に心許なくなり、極太かため（みんな大好きラーメンの話しではありませぬ）の板に代えてみました。

昨日の強風（というより豪風）でつくられたシュカブラの大波も多少の段差もぶち抜いて強いったらないのです。ゆるい雪に飲み込まれることもつんのめることもなく、むしろ走り過ぎて置いて行かれるほどで。

色んな雪と色んな板を試せる環境のありがたみを、改めて感じました。

 

ゴンドラに思いを寄せながら乗車していると、いつもの風景の中に思い出すある友人がいます。五竜ではゴンドラととおみ第２リフトが交差するのですが、北海道にもそういうスキー場があって、それはとても珍しいものだと教えてくれた友人です。

日本では数えるほどしかないようですが、いったいいくつあるのかを彼に聞くことはもう二度と出来ません。

それでもこの交差点を見ると私はあの笑顔に再会出来るし、ゴンドラ再開も本当に良かったなーと、つくづくあったかい気持ちになれた一日でした。