orangered@ai2017.02.25
東の空も西のモルゲンロートもオレンジレッドの朝。さっきまでサクラ色だった朝焼けに「もう世間は春色だ」と表現しようとしたけれど、ものの数分でやっぱりオレンジレッド。オレンジレッドはオレンジレッドのまま。
パトロールベースに着くと、抹茶どんの隣にオレンジレッドとグレーの2色から選べる新しいザックが腰掛けていました。
おっ、かっこいー!いつから使っていいの!?
抹茶どん「今日から。いや今からどーぞ」
隊長「一人でも多くのゲストの目に触れるようにね」
そうとなったら、始業点検前にいそいそと中身を入れ替える律儀な先輩方。
こちらの新しいパトロールザック、サポーテッド バイ パワープロジェクト様です。お世話になっておりますいつもありがとうございます!
POWER PROJECTさんは主にパトロール等の派遣等をしています。皆様御贔屓に。
こうして見ると、私達が扱う物にはオレンジレッドがそこらじゅうにあります。規制や目印のポールにロープにバリアテープ、傷病者を搬送する為のアキヤ、黒メットの持ち物など。
オレンジレッドって雪の上で目立つんだろうな。今朝みたいに固い塊が転がっている時には、それらにも色が付いて見やすくなればいいのにな。枯木さんの新しいゴーグルならそう見えるのかな。
小雪舞う朝。
多いところでは5cm程の降雪があり、ゴロゴロの上にフワフワが乗っかっているとそこまでの固さだとは信じ難いものですが、石みたいな意志すら感じる彼らの固さにはこちらが怪我をするだけなわけで。
あ、あのゴロは固そうだなーとゴロゴロを見ながらヨロヨロと滑るからゴロに吸い寄せられ、まんまとゴロに引っ掛かって転んだところにまた別のゴロ。頬から血を流したのはこの私です。(ここではないどこかの山での話しですが)
ついでにその出来事の前には、落としに行った雪庇と共に落とされてバラバラに散ったところでした。よってヨロヨロ。まさに満身創痍。(余談ですが)
私達も寄せたり砕いたりしていますが、皆様自身も気を付けて下さいね。こんな日の固めゴロゴロや段差等には。
昼前からは青空と共に気温も上昇。アルプス平は緩みましたが、それより上は固いまま。削られて更なるアイスバーンになったところには警戒し、削られた雪が溜まったコース脇を軽快(なつもりで)滑りました。振り向くと、自ら削って舞い上がった細かい雪が午後の陽射しに反射してキラキラ。一人ダイヤモンドダスト遊び、発見です。
火打も八ヶ岳も北岳も見えて、富士山と槍ヶ岳と剱岳以外は全部見えるぜよと思っていると、抹茶どんも「今日は遠くの山まで見える」と言っていたのは最終乗車のリフトにて。
しかしそんな暢気は私だけで、「今日は滑落から怪我から何でも有り得るオールラウンドと考えておこう」と、朝に隊長が言った通りとなりました。
それも偏に雪面がカタイから。明日からも要注意ですね。
綺麗な景色はより綺麗に見えて、降雪や降雨の少し暗い世界も明るく見える、私のお気に入りのゴーグルレンズの色はうっすらオレンジレッドでした。顔から転んでレンズにクラックが入ろうとも、その一年後にまたクラックが広がろうとも使えていたのに…いよいよ限界が来たらしい。私のオレンジレッド。