背面跳びかベリーロールか@抹茶抹茶どんどん2017.03.07
ベンジョンソンに憧れて陸上競技を始め、最後はペドロソになりたくて跳躍を専門にしていた抹茶抹茶どんどんです、こんばんは。
ここのところ日々の寒暖の差が激しく、昨日はプラス2桁気温になりましたが、本日の五竜は-6℃を記録していました。
先日春を感じた野鳥達も、今日ばかりは寒さに震えて、コーラスもそこそこにガタガタしていたことでしょう。
朝は数cmの新雪がゲレンデ全体を覆っておりましたが、その雪も終日降り続き、たまっている所では、
こんな具合に板がもぐる。
「この感じ、この感じ」とパトロールの獣(けだもの)達は喜び勇んでゲレンデに飛び出していき、鼻歌交じりに巡回していました。
でも強い降雪とガスで三半規管がヤラレ、ちょっと気持ち悪くなってしまいました。
ゲストの皆様もこんな日は気をつけてください。
もし気分が悪くなってしまったら、一旦止まって、落ち着きましょう。
抹茶抹茶どんどんは上を向いて耳たぶを引っ張ったり、コーラを一気飲みしてわざとゲップしたりして、リセットします。
民間療法ですので、決しておススメしませんが。。
ゲレンデで体調が悪くなったら「私をひとりにさせて」なんて言わず、無理せずパトロールを呼んでください。
さて、そんな日々の変化が激しいと雪質も不安定。
昨日融けた雪が一気に冷え、数cmのパウダーの下はコンクリートの様な雪面が隠れている場所もあります。
意図せずスピードが出てしまったり、コントロールが難しくなったりします。
斜度の強い所、狭い場所、沢や崖が近い所などでは、より注意して滑走して下さい。
スピードが出すぎたり、硬い雪面に弾かれたり、止まれなかったり。
アンコントローラブルな状態に陥ってしまったら、コース脇の防御ネットを簡単に飛び越えてしまう事もあります。
そうこんな風に。
おっとっと。
このまま頭から落ちていったら事故ですね。
まさにこんなベリーロールな跳び方でネットの向こうに滑落してしまう方がいます。
斜面選択が確実で、スピードを押さえて、板をコントロールできており、周囲の滑走者を確認出来ていれば、こんな事故にはならないはずです。
ネットだって100%ではありません。
この写真のモデルになってくれた新人のフルシンコ隊員も、かつてパトロールになる前にスピードの出し過ぎによるハイサイドを喰らい、ネットを綺麗にベリーロールしたことがあるそうです。
危ない危ない。
(そのうち新人のフルシンコ隊員もこのブログを書く日が来るでしょう)
いくら下が雪でも、かなりの高さがある場所もあります。
そんな滑落者を救助する技術も定期的に訓練を重ねています。
自身の安全を確保しつつ、いかに早く確実に要救助者を引き上げるか、を考えながら様々なロープやギアを組み合わせます。
本日ちょうど若手隊員達が研修をしていました。
皆真剣です。
そして雪の降りが強い!
そして抹茶抹茶どんどんは不意に思いました。
抹茶「フルシンコ隊員、ベリーロールは有り得るけど、背面跳びはどうなの?」
フル「こうですかぁ?こんな体勢ありえないでしょ。抹茶抹茶どんどん君はお馬鹿だなぁ」
抹茶「ですよね、ハハハ」
と流してみましたが、次の瞬間、頭の中に閃光が走りました。
(いや待てよ、五竜において背面跳びを見た記憶がある)
(どこだ?いつだ?)
思い出した!
そう抹茶抹どんどんが初めて五竜に挨拶に来たあの日。
雪山に似つかわしくないスーツ姿で本部に挨拶に上がったら、
素敵な老紳士が出迎えてくれたので、
抹茶「来週からお世話になります。抹茶抹茶ど」
老紳士「あぁ?」
(まずい、タイミングが悪かったかな)
抹茶「あの、これみなさんで召し上がってください」
とお菓子を差し出すと
老紳士「おう。そこ置いといて!」
そう、ハビエル・ソトマヨルばりの背面跳びを見せ付けられたのは、この時でした。
完全に洗礼を浴びせられた抹茶抹茶どんどんは
(くそー!当面のターゲットは、あの素敵な老紳士だな!)
と煮え湯を飲みながら帰路につきましたとさ。
さてナイター中の今も、結構な良い降りが続いています。
明日はアバランチコントロールが実施されますので、テレキャビンはその作業が終わってからの営業開始となります。
前述のように数日間の雪質の変化が激しいので、慎重な作業を強いられるかもしれません。
ゲストの皆様にはお待たせする事になってしまうかもしれませんが、安全の為ですので、ご理解ください。
残り少ないパウダースノーを是非白馬五竜でお楽しみ下さい!
明日も皆様を安全第一でお迎えします。