その剣に残心を@抹茶抹茶どんどん2017.05.03
こんばんは。
抹茶抹茶どんどんは相変わらず春を満喫しています。
その1ターン、1ターンに切れ味を求めて。
気が付けば5月、気が付けば連休後半のスタート。
季節が巡るのは早いものです。
なんと、昨年は5月3日に全ての営業が終了してしまいました。
比べる事に大きな意味はありませんが、なんらストレスなく滑れるアルプス平を眺めていると、あと数日で今シーズンが終了するゲレンデとはとても思えません。
本日は薄曇で暑すぎず、寒すぎず。
こんな日々が1日でも長く続けば良いのに、と思えるような快適な1日でした。
そして下山コースもまだ下までつながっています。
どなたかが例えていました、「まさに龍の道だ」と。
下山コースが5月3日まで続いた事も、長い歴史の中では新記録だそうです。
地球規模で温暖化が進んでいるはずですが、周辺の景観とは明らかに異なる不自然なこの橋は、降雪機や圧雪車の進化がもたらしているのでしょうか。
もしかしたら30年前よりは激減してしまったスキー人口も、逆に雪の保全になっているのかもしれません。
しかし、何よりも各部署のスタッフ達の努力の賜物だとも思いたいのです。(手前味噌ながら)
林道(ウッディコース)も狭くなっては来ていますが雪の量は十分。
トップシーズンと変わらない朝のネット張り。
汗をかくのも変わらない。
これだけ見ればまだまだ下れそうです。
このアングルは「ポップなギャグを言う素敵な老紳士」が好んでよく撮る、ウッディーコースの断面図。
まだ50センチ以上ありそうです。
朝イチは綺麗にフラット。
午後には段々ミニハーフパイプに。
狭いのでスピードは控えめに。
落ちた先ではウェアに泥と絶望が激しく付着します。
下山コースのダイナミックコースも雪融け加速中。
マークしきれない石や穴が増えてきています。
そんなコンディションなので誤進入を防ぐ意味も含めて、下山コースの入り口は狭めています。
無理して龍の背に乗りに行かず、ゴンドラ下山をオススメします。
※明日もなんとか下まではつながってそうですが、融雪が進めば日中でもクローズする可能性があります。
予めご了承下さい。
一転、アルプス平に目を移せば、豊富な雪の恩恵でまだまだワイドに滑れます。
明日も終日天気は良さそうです。
「本当にあと数日で終わっちゃうのかー、イマイチ実感が沸かない」とつぶやく。
「白樺アンカーでウインチ作業開始です」と無線が聞こえてきそうです。
この白樺の根元に圧雪車用のウインチのアンカーが埋まっています。
(他にも何箇所かありますが)
この連休も山に上がる方が多いかと思います。
下山時間には十分ご注意ください。
万が一、下山が遅れて暗くなってしまったとしても、ウインチ車も含め圧雪作業中のゲレンデには絶対に入らないようお願い致します。
遅くなる前に下山を、また危なそうなときは早目早目のご連絡をお願い致します。
あんなにあったデブリの壁もかなり融けてきました。
山岳地帯では頻繁に発生するであろうサイズの雪崩やデブリも、ゲレンデに隣接している場所ではその見え方はより現実的で、今シーズンの我々五竜パトロール達の目にはシンボリックな存在として焼き付いていました。
先週も高所ではまとまった降雪があったり、山岳地帯では雪崩も多く発生しています。
何度も言いますが、山に行かれる方、十分ご注意ください!
(GW中は残念ながら山の事故が多いですからね)
朝イチのゲレンデには彼らや他の動物達の足跡が多くなってきました。
「ゲレンデ」から「彼らの庭」に戻っていく日が近くなっているようです。
また次の冬には君の庭、貸してね。
今日も楽しい1日が無事に終わりました。
機内誌のエッセイのようなテイストを意識してお送りしてきました、抹茶抹茶どんどんのブログは本日が最終回です。
今年もスキー場の仕事は、それはそれは楽しい日々の連続で、充実した毎日を送ることが出来ました。
時には三年目の若手隊員の我々にとっては厳しい場面やコンディションもありました。
しかし今年も周りの隊員達や各部署の方々のサポートで、この冬を乗り切ることが出来ました。
そして何よりも、多くのゲストの皆様の笑顔や楽しそうに滑る姿に支えられた150日弱でした。
この場を借りて全ての皆様に感謝の言葉を述べさせていただきます。
ありがとうございました。
勤務は営業最終日までありますので、最後の最後まで気を抜かずに仕事をしていきたいと思います。
そう、ちゃんと残心を意識して。
この長ったらしいハンドルネームを打つのも暫しのお休みです。
僕はパトロールという仕事が好きです。
ザックはそりゃ軽いほうが好きだけど、背負っている色々な物(立場とかなんとか)は、それなりに重いと思っています。
映画や食事も良いけど、一番ポップなギャグを言ってるのは僕じゃないかな。
さて来シーズンも今から楽しみです。
明日も皆様を安全第一でお迎えします。