心にゆとりを、本部に石を@抹茶抹茶どんどん2020.03.10
こんばんは。
抹茶抹茶どんどんです。
120~150日程ゲレンデにいる我々にとっては「まぁ長いシーズンこんな日もありますよね」ってな一日でしたが、本日ご来場いただいたゲストの皆様にとっては終日冷たい雨が降り続く、なかなかキツイ一日となってしまいました。
朝から降り出した雨が、あたり一面を埃っぽい匂いにさせながら少しずつアスファルトを濡らしていく中で、いつもより少し余裕をもって出勤。
まだ出勤時はポツリポツリだったので、フロントガラスの雪用ワイパーがかえって抵抗が強く、ギャギャギャと唸っている。
詰所に到着すると大半の隊員達は揃って浮かない顔。(まぁそりゃそうだよね)
そんな大半の隊員の杞憂通り、朝の準備でアルプス平に上がってみるとやっぱり雨。
仕事の上では普段と何ら変わらない準備でしたが、なんとなく気持ちが高まっていない様子が上から見て取れました。
でも、今季スキーブーツをギアチェンジした抹茶抹茶どんどんだけは、「え?靴下ってこんなに濡れないもの?」と他の隊員に確認するほどの乾燥具合で、雨の日も心に余裕が持てるようになっていたので、いつもどおりの鼻歌混じりでした。
今日の雨は上部、下部とも強くなったり弱くなったりを繰り返していたので、弱い時間帯には気にならない程度。
雨脚の強い時間帯はやや強い風も相まってキャビンにもバタバタと音を立てて賑やかな感じ。
ウェアの中に雨合羽を仕込む五竜パトロールスタイル。
(これでもう少し袖口さえ濡れなければ完璧なのに)とブツブツ言いながら車窓を眺めておりました。
お腹が減ってきたのもあって、つい「雨は嫌だなぁ」なんて前言撤回なコメントをしたら、傍にいた鯖ひろし隊員が「雨も風情があっていいですねぇ。雨の慕情ですね。」なんて余裕の発言。
(うーん、やるな鯖。なんだこの余裕は。見習わなければ。)と思いながらまた視線をゴンドラの外に移す。
そしてゴンドラも上部に差し掛かったころ、ふと心に声が響いてきました。
(おーい、抹茶~。雨だけどどうや~?)
おお、これは「クイズ・かもちゃんペ」ですね。
この写真にカモシカが写っています。
いました。いました。
今日は雪崩の危険が高い箇所を横切って、かなり遠征しているようです。
「上方向に気をつけろよ~」と言っておきました。
こんなところ。
ここ数日、ずいぶん活発に動いています。
こんな急斜面を好んで歩くなんて、まるで五竜の隊員のほし芋なんとかのようです。
彼らの足跡。
明け方や夜にはゲレンデも活発に歩き回っているようです。
借地借家法により今の時期は彼らからゲレンデの一部を借りていますが、地主として様子を見に来たのでしょうか?
少しでも返す日は先延ばししたいところです。
そして彼らでもコースの端を歩くマナーはちゃんと身に着けているようですね。
雨のスキー場の楽しみ方。
ほぼ貸し切り。
ゲレンデが荒れない。
雪面の汚れが流れ落ちて、滑走性が良い。
雨に打たれながら一人でリフトに乗っていると、精神の鍛錬になる。
雨に打たれながら修行に励んでいる同士を見つけると応援したくなる。
枯木さんの「どうにもならんな!」が一日に何回も聞ける。
これが雪だったらなぁ、という妄想に浸れる。
雨に打たれながら一人でリフトに乗っていると、本当に精神の鍛錬になる。
そんなところでしょうか?
でも抹茶抹茶どんどんの雨の日の最大の楽しみは
そうそう、やっぱり石探し。
だって、どんどん出てくるもの。
お宝が。
ここにも。
そこにも、ほら。
今朝の準備中にも良さそうなのを見つけてしまいました。
ネット張りをほっぽり出してついつい観察。
コレクション上位と入れ替わりそうな要素もあり、本部に持ち帰りたいところでしたが、(また怒られるので)、ぐっとこらえて谷底へ。
とある場所には、数年前の春に「こんなのランキング圏外だな」と、一瞥で打ち捨てた石が顔を出していました。
今見ると、(なんかスゲー良いな。なぜあの時捨てたのだろう?、やはり時代や環境が変われば見えるものも変わってくるのだな。)とブツブツと自問自答しながらも、(また怒られるので)、ぐっとこらえてそのままに。
またランキングが入れ替えになりそうなタイミングでチェックしてみるか。
まぁそんなこんなでそれなりに楽しい一日でした。
アル3のリフト終点も、かなり時期が早いですが「河岸段丘」から雪を取り始めたり、アルプス平の雪も例年より少ないのは確かですが、まだまだ余裕です。
ただ、いつ終わりを迎えるかはなんとも言えませんので、雪のあるうちに是非白馬へお越し下さい。
明日の五竜は、今の雨が夜半には雪に変わり、明け方には僅かに新雪が乗りそうです。
明日の日中から夜にかけては目まぐるしく天候が変わるかもしれませんが、なんとなく雪予報です。
今日一日を安全に終え、談笑しながら下山を待つリフトマンたち。
彼らの乗り場降り場の維持管理が本気モードになるには、こちらもまだまだ余裕がありそうです。
明日からも引き続き、よろしくお願い致します。
最終のコースチェック。
全てのゲストの安全を確認しながらゲレンデ下部まで降りていく。
そんな最終でコース脇のチェックに余念がない鯖ひろし隊員。
(しかし、なんかヤケに今日は余裕な感じだったな)となんとなく彼を眺めていたら、
(そうだ!鯖は昨日の超弩級の快晴のなか、非番で山スキーに行き、白馬の素晴らしい山々を堪能したんだった!)
という事実をふいに思い出し、
(ぬおー!そりゃ今日なんて余裕綽々で仕事してられるわな!)
と、自身の休みが”当たらない”抹茶抹茶どんどんは、濡れた袖を噛みながら地団太を踏むのが精一杯なのでした。
TKO隊員は拾った石をまるで見向きせず、遠くネットの外に投げていました。
(信じられない)という顔で彼を見ながら通り過ぎたら、「え?なに?また抹茶見当識障害?」みたいな顔してました。
明日も皆様を安全第一でお迎えします。