雨と凸凹雪@黒メット2021.04.28
某映画「シン~」のネタバレが怖くなくなった黒メットです、こんばんは。
本日の五竜は降ったり止んだりの雨模様。
乾燥注意報の中、渇きに耐えた方々には恵みの雨ですかね。
降ってる時間はそれなりにまともに濡れるので、カッパは必須。
とあるリフトスタッフは傘をさしてのスノーボーディングで出勤…。
お客さんいないし移動だけと割り切ればアリなのか、
でも視界も狭くなりそうだし、他のお客さんいたらナシかな…。
もういっその事、ドライスーツか宇宙服着たらこの濡れ感ともおさらば出来るのか!?
と、思考がとっ散らかるから雨は良くない。
とはいえ、圧雪面やコブの面は滑走性良好で、
スピード感を楽しめるのは雨雪の数少ないメリットですね。
お客さんも少ないし、全然荒れません。
でも、リフト乗車中は修行です。
僕らは雨が降ろうが、雪が降ろうが、風が吹こうが、
宮沢賢治さんの詩が頭をよぎろうが、
ゲレンデを見回るのがお仕事です。
そんなわけで、雪質がパウダーだろうが、ストップ雪だろうが、
アイスバーンだろうが、クラスト(もなか雪)してようが、
見回るのがお仕事なのです。
そりゃ役得で極上の良い雪の時もありますが、
時には“修行”と思わなければやってられないような雪の時もあります。
その数ある修行でぼくらが最近鍛えらているものが…、スプーンカット。
硬くて小さいコブがポコポコとそこらじゅうにキノコの様に生えております。
有効エッジ長は少なく、トップも刺さり、逆エッジくらうはで、ろくに滑れたもんじゃないです。
ナニがどーなってこうなったのか、定かではないですが、ちょいと推測してみましょう。
汚れた雪の上に風で運ばれた新雪が不均一の厚みで積もる
↓
昇温で新雪が徐々に融け、薄く積もったところから汚れた雪が顔を出す。
↓
残っている新雪は白く綺麗なので日射熱を反射して融雪はゆっくり進み、
表面に出た旧雪は汚れが黒っぽく日射熱を吸収し融雪はどんどん進む。
↓
融雪速度に差が生まれ、凹凸が出来る。
とまぁ、こんな推理でいけそうな気がしているですが、
なぜ小山の様になるのかは、(僕の脳内では)いまだ解明されていません。
(密度と硬度のせいかな、と推測はしてるのですが、なんとも…。)
まぁ、それはさておき、目下の課題はこの雪面をいかに移動するかという事で、
パトロール内で論議が起きております。
僕らの隠せない向上心や好奇心のせいで、
上手く滑れないものかと挑戦してはみるのです。
あーじゃない、こーじゃないと試行錯誤しておるわけです。
ちなみに僕の結果は、連戦連敗。
そこから得た、僕から皆さんへのアドバイスは、
「君子危うきに近寄らず」
「逃げるは恥じゃないし、役に立つ」
です。
バックカントリーなんかだと逃げれられない場面もあるので、
技術の引き出しとして取得しておいて損はないかと思いますが、
スキー場内ですと他に安全に楽しめる場所が沢山ありますので、
そちらでお楽しみくださいませ。
さて、明日は本降りの雨の予報が出ております。
雪面どうこうではなく、外に出ているだけで修行になるでしょう。
僕らは逃げたいけど逃げずに、修験者の皆様をお待ちしております。
ではでは。