飛んで飛ばされ@抹茶抹茶どんどん2023.04.09
不意でした。
こんなこともあるんだな、という自然の悪戯をまざまざと見せつけられた一日でした。
こんばんは。
抹茶抹茶どんどんです。
所用で数日東京に帰っており、昨夜白馬村に入るころには(おやおや、結構ホワイトアウトじゃないの。。)と期待に胸を躍らせながら飛んで帰ってきて、
そして今朝の起き抜けに、同じく飛ぶように出勤してきたときの一枚。
既にその役目を終えているとおみゲレンデは、あれ?ハイシーズンに戻ったの?という感じに一面真っ白。
下部で10cm、上部では20~30cmの積雪という、これまたハイシーズンのよう。
ただ、麓にいても感じられるほどの吹きおろしの風。。
見上げたアルプス平は轟々と音を立てて雪煙が舞っていました。
朝イチのゴンドラに乗りながら見下ろすとおみゲレンデは、白いバージョンのツイッターのアイコンのよう。
(こんなこともあるんだな)とフリックではないリアルな独り言を呟いていると、各リフトからの無線は「平均で20m/s、Max35m/s、営業は無理です。」と絶望的な状況が飛び交っています。
「オー!オー!セーフティーファーストでいこーな!」と誰かの檄の無線も入って来る。
晴れているけど強風ビュービューという、なんとも春らしい日曜日のスタートでした。
ただ、予報的には風は落ち着いてくる雰囲気だったので、なんとか少しでも早く治まってよ!と願いながらのゴンドラ上山。
日曜日だったこと、色々なイベントが重なったこと、昨日も風で早期に終了していること、今日は嘘のような新雪&晴天だったこと、などなど様々な要因もあり、ゴンドラ及びリフトの運行開始をお待ちいただくたくさんのゲストの皆様のもどかしさ、熱気がアルプス平まで伝わってきました。
皆様を長らくお待たせしながら、ようやく風が落ち着き、営業開始できたのはam9:45頃。
大変お待たせしました。
しかし、原型を留めないフィニッシャーの跡と風紋のMix。
風の強さを如実に表しています。
ゲレンデは、ビシッと決まった圧雪バーンもあれば、風に飛ばされ磨かれカリカリの面、更に飛んだ雪は未圧雪部分に20~30cmの吹き溜まりを形成し、加えて日射によって早々に緩んだ新雪は超絶ストップ雪という、究極的にハードコンディションのMix。
(これはゲストを迎え入れて大丈夫な雪面状況なのか?)と心配になるほどでしたが、我々の心配をよそに、ゲストの皆様はハードなグランプリコースに次々と解き放たれて行き、思い思いのシュプールを刻んでおりました。
春の圧雪隊は前日の夕方から夜までにコースを仕上げる、というルーティンになっていますが、本日の場合はそのルーティンのままだと朝にはストップ雪が20cmランダムに積もっているという「修羅のゲレンデ」になっていたはずですが、そこは五竜の圧雪隊。
早朝4:00からの仕上げに変更し、少しでも滑りやすいコンディションを作り、提供してくれるという匠の技を繰り出してくれました。
ありがとうございます。
※ただ、朝イチから少々飛ばし過ぎの方も見受けられました。
その日の一本目は雪面状況をしっかりと確認されるような滑りになさった方がよろしいかと。。
(もちろん、解き放たれる感は十分に理解できますし、そのためにお並びいただいているのも理解しております。。)
そしてもう一つ残念なことに、風待ちで見合わせ中の間に、待ち切れなかった登山者の方々が複数名、下山コースから徒歩で上山してしまいました。
閉鎖コースは登りも降りも原則立ち入り禁止です。
管理がされていませんので雪崩や落石の危険性があります。また重機の走行、作業などが行われています。
今回はそんな登山者の方にコンタクトできたので、事故を未然に防ぐことが出来ましたが、スキー場アクセスされる場合はスキー場の取り決めに従ってご利用ください。
白馬五竜スキー場ご利用の登山者の皆様は、往復ゴンドラテレキャビンをご利用いただきます。
風や営業時間外などテレキャビンが運行していない場合は、スキー場からのアクセスは一切できません。
改めてご理解ください。
さて、そんな強風の中の本日のゲレンデの始業点検は、色々な物が飛ばされて転がっておりました。
抹茶(なんなのよ、これ。こんな資材ゲレンデで見た事ないんだけど)とブツブツ言いながら運んで行った目線の先に、
ジーザス!!
昨夜からの暴風で設置物がゲシュタルト崩壊してます。
どうにか同じコースの始業点検の「飛んべい君」にやらせよう お願いしようと探しましたが、彼は遥か眼下に。。
仕方なく 強い責任感を持って、抹茶抹茶どんどんがビシッとリセットさせていただきましたよ!
本部に帰って、
とんべい「あー、パッと見でネット無いなーって思いましたよーハハハ。」
抹茶(殺意)
そんなゲシュタルト崩壊は本日はあちこちで。
抹茶「こんなに固い竹がどーやったらこんななんねん。。」ブツブツ
まるでオシモさんのようにブツブツ言いながらもアジャストしていきます。
他にも様々大崩壊した影響で、始業点検を終えて本部に戻ればもう昼。
慌てて「せやせや今日はこのイベントだった!!」とパチリ。
最早、五竜の春の恒例イベントですね。
Red Bull Edgeが昨日に引き続き行われました。
風の影響でコースやコンテスト内容がに変更があったり、名物のテントが出なかったりで、少々残念なこともありましたが、選手皆さん、翼は授かりましたか?
今日の風なら東京まで飛べたかもしれませんね。
え?何言ってんだって?
これフライングスーツの大会ですよね?
そして本日も愛飲させていただいております!
おやつの差し入れもありがとうございます!!
抹茶抹茶どんどんは授かった翼で、午後は主に本部のソファーの上を重点的に巡回しました!ニコ。
そして、何故かこのタイミングでまたブログを書いていることに感謝し、明日も愛飲致します。
夕方、外に目を向ければ、稜線もご覧の通り。
終始風が当たっていました。巨大な雪庇が出来ていそうですね。
もう少し早い時間帯に風が落ち着き、良い感じの春スキーになるのでは、という淡い期待は見事に打ち砕かれ、最後まで時折吹き荒れる突風は残ってしまいました。
下山コースが機能していない今、全てのゲストを確実にゴンドラで降ろし、無事に営業を終える事。
それが少雪の春には最重要タスクです。
明日も風が残らない事を期待します。。
仕事を終え、ゴンドラ下山中の1枚。
ツイッターアイコンは、アイコン風だかなんだか分からないくらいにあっという間に茶色に。
(こんなこともあるんだな)とフリックではないリアルな独り言を呟いて下山していきます。
この時期のゲレンデ下部の10cmの雪と路面凍結は迷惑以外の何者でもありませんが、アルプス平の新雪の上乗せと、本日の低温は非常に効果的でした。
こんな感じの日があと数日あれば、GWまで行けちゃうんじゃない!?
とポジティブでなんの責任もない発言をしておきます。
最終で看板を片付けながら唐松岳を見つめる@はっちゃく。
色々な思いが去来しているのでしょうか。
我々パトロールは「あの日の雪は良かったね」という会話よりも、「あの日の風はヤバかった!」という話題が圧倒的に本部での回顧録を占めています。
例えば、2020年の3月20日
あの風を超える日はなかなかありません。
※敢えてブログのリンクは貼りませんので、皆さんでも見つけて飛んでみてください。
あの日は、それそれは恐ろしい風の日でした。
なのに、全くその恐ろしさを伝えないその日のブログ担当。さすがです。
(他にも2021年4月18日も爆風)
過去のブログを読み漁っちゃうGAN.ちゃんの気持ちが分かります。
我が隊に歴史有り、ですね。
さて残り少ないスキーシーズン、悔いなく、ケガなく、楽しんでいきましょう。
明日も皆様を安全第一でお迎えします。