パトロールブログPatrol

ジャーニーマン@抹茶抹茶どんどん2025.03.19

こんばんは。

春分前の水曜日、皆さんいかがお過ごしですか?

抹茶抹茶どんどんは会議に出ていたので、ブログの更新がいつにも増して遅くなっています。

さて、本日も白馬五竜スキー場のあるがままを振り返っていきましょう。

 

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夜間降雪5cmの予報が上振れしまして、上部は新雪15~20cmとの報告。

そうなると急遽の雪崩管理からのスタートなってしまいます。

完璧な天気予報なんてこの何千年もの間、未だ人類は成し得ないのですが、時代が進みいずれAIに取って代わって天気予報士はお払い箱になってしまうのでしょうか?

いや、まだまだ人類には可能性があるはずです。

 

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雪崩管理に入る前に、各隊員のビーコンなど装備品の動作確認中の一コマ。

安全装備もその効果を確実に実行して初めて生きてくるというものです。

マッキナ「ビーコン良いか?!」

サワヤカ「良しです!」

マッキナ「ペカペカ良いか?!」※電動式エアバックの電源は入っているか?の意

サワヤカ「良しです!!」

マッキナ「チュパチュパ良いか?!」※電動式エアバックのトリガーが出ているか?の意

サワヤカ「良しです!!!」

一見アホらしいやり取りですが、重要な所作であり、儀式でもあります。

 

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こうして「安全」を背負って現場に出て行きます。

もちろんゲストに雪崩事故があってはなりませんし、当然自分達にも作業中の事故があってはなりません。

こうして連綿と五竜パトロールの安全も紡がれているんだな、と改めて実感した朝でした。

 

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本日はコースに大きな影響はありませんでしたが、雪質の変化の激しい季節なので、より慎重な作業で無事に全ての工程を終える事ができました。

これもまたその日の朝に現場に入ってみないと分からないのが難点です。

地域、地区、降雪量、雪質、気温、雪温、風力、風向、地形、地質、前日以前のコンディション、時間、

そのどれもが複雑に絡み合って、その日の雪崩コンディションが決まっていきます。

今はマンパワーで雪崩をカットして落としていますが、時代が進み、いずれ雪崩カッターマシーンとかドローンによる雪崩カットなどが開発され、

私たちスキーパトロールはお払い箱になるんでしょうか?

いや、まだまだスキーパトロールには可能性があるはずです。

 

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営業開始後もチラチラ雪が降り、ややガスも出るなどまるでハイシーズン。

少な目のゲストで競争率の低いゲレパウ合戦が繰り広げられていました。

そこは3月のパウダーなので、最高のアスピリンスノーではありませんでしたが、とあるゲストは「贅沢ですねぇ!」とこの時期の新雪を堪能していました。

まさにそれなんですよね。

日々の変化を楽しみ、その時々のコンディションを受け入れて楽しむ。

自然相手のスポーツならでは、と言ったところでしょうか。

 

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そんな楽しそうなゲストと非番の隊員達を横目にひたすらゲレンデの設置物のメンテナンスに励む隊員達。

仕事なのでメンテナンスするのは当然なのですが、1,000本近くになるポールと総距離1,000m近くになるネットを朝から晩まで管理していると、いつ終わるんだろう?という気分になることもあります。

それでも丁寧な仕事をこれからも続けて行きたいと思います。

 

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そんな中、わざわざポールとロープをなぎ倒して滑走禁止エリアに突入する「ならず者」の痕跡を見るとはらわたが煮えくり返って、

思わず、「この〇▲怒◇●ピー!」なんて心の中では絶叫したりしますが、次に誤って入ってしまう方を防ぐためにもコツコツと巡回でアジャストし続けます。

巡回の目を絶やさないということがいかに重要かがこういう場面にも現れています。

しかし時代が進み、いずれ全てのエリアに監視カメラがついて、私たちスキーパトロールはお払い箱になるんでしょうか?

いや、まだまだスキーパトロールには可能性があるはずです。

 

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そんなことを考えていたらあっという間にお昼です。

レストラン360の店長マルからの差し入れが。

彼も元パトロール隊員で、五竜では同期でした。

今でも思い出されます。

抹茶抹茶どんどんとピンキーの五竜勤務の初日から雪崩管理の日で、先輩は全て雪崩管理エリアに。

ピンキーと抹茶抹茶どんどんとマルと3人でゲレンデに放り出されて、新人でゲレンデを一から作っていくしかない、そんな状況でした。

数日前に初勤務を済ませていたマルに、

抹茶「マルさん、この資材、どこにどうやって設置するの?」

マル「うーん、わかんないっす。ニコ」

大好きです。

そんな思い出が蘇ってきた昼食でした。

でもマルちゃん、一言いわせてもらうなら「パトロールは相撲部屋かよ!」

 

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午後はパトラッシュが少しあり、久しぶりの本部の人員が空になったり、

 

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アルプス第2、第4が同時に動いてる珍しいシーズンですよ!

ここまでは支柱はそれぞれ独立、

 

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でも上部に行けば一本で2線支える珍しい構造ですよ!

なんて索道野郎さんだけが喜びそうなネタを探したり、

 

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あっという間に最終です。

今日も決まった時間に、向こうに見える白馬三山を拝みに穴蔵から這い出ていく貉のようなパトロール隊員。

 

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這い出てみたけど、なんとなく晴れそうで晴れなかった本日の最終。

三山も五竜岳も見えませんでしたが、De隊員のシルエットはカッコ良いです。

明日からはようやく春らしい昇温傾向。

明日は穏やかに晴れて、朝イチは今夜の低温も相まって、素晴らしいコーデュロイバーンと青と白とのコントラストになるかもしれません。

今もチラチラ降っているので、明日は正真正銘のラストパウダーかもしれませんよ!

 

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シーズン終わりが近づき、隊員隊のそれぞれの進む道も固まってきているようです。

写真の焚火隊員は、先日晴れて大学を卒業し4月からは社会に出て行きます。

白馬の各スキーパトロールを渡り歩いたジャーニーマンでもある焚火隊員。

どこの隊が良かったかはそっと貴女の胸にしまっておいてください。

 

 

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救助ボートを引いている時の、なで肩すぎてザックが落ちて肘で背負っている通称「萌え肘」が見れなくなるのも寂しい限りです。

いつもトラブルや大変なことが多いタイミングで出勤してくれてありがとうございました。

 

数年前にJAPAN!のメットを被って飯森境で初めて会ったのが昨日のことのように思い出されます。

最初の頃は大龍の練り歩きの時の衣装選びを全力で拒否っていたのに、今では率先してノリノリで選んでくれるようになりました。

これからの社会でのご活躍を祈念しております。

 

さて明日は、そんな五竜のテディベアこと焚火隊員のブログ当番です。

ご期待ください。

今夜は「ハルカ」を聴きながら筆を置きたいと思います。

 

明日も皆様を安全第一でお迎えします。

 

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